当初は「数年程度の仮住まいをし、子供の小学校へ行く頃のタイミングでゆっくりと新築住宅を建てよう」くらいの気持ちでしたが、VRILLOさんの「これはしっかりやればまた命を吹き返す建物だ!」とのお言葉に半信半疑でのスタートでしたが、作業が進む度に生まれ変わる様子に感動し、完成し引き渡しの時には「一生の住宅として私達から次の世代にまで引き継ぎたい」と思えるように心境が変化しました。今は子供も生まれ家族3人で伸び伸び快適な楽しく暮らしをしています。また3世代での家族パーティーもこの家のおかげで頻繁に行われ、家族みんな笑顔が見れて嬉しい限りです!
担当者コメント
リフォームのきっかけ、要望
「祖母の家に納屋があるのですが、2,3年、仮住まい出来るように出来るか見るだけ見てもらえませんか」という依頼を受けて現場にいってみると、そこにあったのは想像以上に年季が入った納屋だが立派な木造建築。おばあちゃんにお話を聞くと元々は遠く北陸の能登半島の方から山口県に移築されたとの話。移築から軽く160年以上経っており、詳細は不明だが移築される前の時間も足せば200年以上の建造物。難易度はかなり高いご依頼だったが、お子様を授かったばかりのお客様の「家族の歴史を後世に受け継ぎたい」という想いを受けてリノベーションに着手した。
行った提案内容
まず住まいとして快適に住むことが出来る場所に変える為、壁・床・天井の全方位に断熱材をいれ、窓は全て新規の樹脂サッシのペアガラス化するなどの機能性向上のための施工を実施。古民家改築にありがちな「住みだしてから光熱費高騰や寒いなどの問題」が起きないように十分に配慮しました。 外観は160年以上前の形を残しましたが、古い箱の中に新しい箱を入れ込むように構造体を家の中につくるという大規模なリノベーションを実施。もちろん瓦屋根は新たに葺き替えました。リビングと階段を1階からの吹き抜け空間に大胆なレイアウトに変更しました。 この家の構造体である柱や梁はあえてすべて現し、見せる事によってこの建物が歩んできた歴史をこの建物と新たに住む若いご家族と一緒に大切に歩んで頂きたい思いを込めました。