RoomClipユーザーの素敵なキッチンを紹介する「憧れのキッチン」連載。

今回は、昔から大切に受け継がれてきた築45年の味わい深いお家にお住いのamelliaさんのキッチンをご紹介します。

amelliaさん

夫婦2人世帯。猫2匹。 築45年の家は、子どもの頃から住んでいた家。 日本家屋独特の静寂な雰囲気が好きです。 おじいちゃんの日曜大工、おばあちゃんの知恵を借りながら、日々感謝の気持ちを大切に、細々と暮らしています。

懐かしくあたたかみある台所を心掛けて

そこは、キッチンというより「台所」という表現がよく似合う場所。amelliaさんのお宅の台所は、日本昔の風情を心地よく残し、海外風インテリアが増加していく現代の流れから一歩立ち止まり、眺めていたくなるような魅力に包まれています。そんなほっこりと懐かしさを感じる台所。まずは、空間全体のこだわりについてお聞きしました。

amelliaさん

「昭和のおばあちゃんの家…… 都心部に一軒、ビル街に鰻の寝床…… 祖母の家が原動です。 わが家には、高価な家電製品や台所用品はありません。量販店で購入した最安のトースターに、実家から譲り受けた鍋類。食器は、粗品や頂きものばかりです。 また、用途に合った棚はすべて自作です。 贅沢な暮らしとは？を考えさせられる、懐かしく、あたたかみのある台所になるように心掛けています。 ただ動線が悪く、使いづらいのが悩みです。」

昔ながらのクローズドキッチン＆ダイニング

昭和日本の間取りの特徴でもある、リビングなどと同等の大きさを有するクローズドキッチン。I型キッチンは窓のある壁付けで、同じ空間にダイニングテーブルも置いてあるのが特徴です。現代のクローズドキッチンはLDと分離されていることが多い一方、ダイニングテーブルがあるダイニング＆キッチンになるので、家族も集まりやすく、一人で調理に集中できる時間、家族と話をしながら調理をする時間など、さまざまなスタイルで充実した時間を過ごすことができますね。さて、そんな昔ながらの間取りも魅力的なamelliaさんの台所にはさらに素敵な特徴がありました。3つのキーワードに沿ってみていきましょう！

キーワード1 昭和の懐かしい雰囲気

amelliaさん

「昔ながらの、北向きの台所です。 少しでも明るさを出すため、真っ白のタイルを貼り、窓際のすのこ棚には、調味料を入れた瓶を植物と一緒に並べています。 古いやかんは、母が嫁いだときに購入した45年前のものです。」

キーワード2 瓶との出逢いを大切に

amelliaさん

「お気に入りの瓶は、植物を生けます。 植物を育てるのが苦手な私でも、半日陰で育つ種類は強い味方です。 100円の瓶は、調味料入れに使用しています。 瓶に反射する光がやさしく部屋を照らす時間は、好きな時間です。」

キーワード3 最小限の生活

amelliaさん

「台所家電は、オーブントースターのみ。 とはいえ、こちらも使用頻度があまりありません。和食中心の生活は煮物が多く、料理はいつも食べきる分量のみ調理。炊飯も鍋です。 電子レンジは使用しないため、処分しました。」

キッチンをもっと素敵にするためのアドバイスがあれば教えてください

amelliaさん

「広々したオープンなLDKが定番になっている今、わが家のようなクローズドなI型DKは、少数派です。 使いにくい間取り・場所をいかに好きになれるか……が、大切です。 素敵な見本は、意外と身近にたくさんあります！」

まとめ： 自分にとって贅沢な暮らしとは何か

築45年のお宅を受け継ぎ、セルフリノベーションを加えながらぬくもりにあふれたキッチンを実現されていたamelliaさん。そこは、ただ「昔ながらの空間」というだけでなく、譲り受けた道具や頂き物の食器、自らの手を加えお気に入りにしていくなど、人とのつながりや手仕事を大切にされた、あたたかく丁寧な暮らしが存在する場所でした。 amelliaさんは「贅沢な暮らしとは？を考えさせられる、懐かしく、あたたかみのある台所になるように心掛けています。」と語ります。高価な家電、最新システムキッチンに囲まれたキッチンもあるけれど、受け継がれていく人とのつながりで感じられるぬくもりあるキッチン、最小限で叶えられる暮らしだって贅沢で幸せ。そんな、人それぞれ違う贅沢基準について考えさせられました。 周りに流されない、自分にとっての真の贅沢、大切にしたい暮らし方とは？皆さんも、そんな目線でキッチン空間をデザインしてみてはいかがでしょうか。ずっとそこにいたくなる大切にしたい空間を作っていきたいですね。

amelliaさんはご紹介した他にもRoomClipに素敵なインテリアを投稿していらっしゃいます。ぜひご覧下さい！