「家族で楽しく、にぎやかに。ノスタルジックを味わう家」 by anzoさん

「家族で楽しく、にぎやかに。ノスタルジックを味わう家」 by anzoさん

RoomClipに登録された新しいユーザーさんの中から、毎回お一人をピックアップしてご紹介する本連載。今回は、建替え前の住宅から、ノスタルジックな和の趣を継承した家づくりをされているanzoさんと、そのお宅をご紹介していきます。建築関係のお仕事に長く携わる、プロならではのアイデアとご家族への愛情がたっぷり詰まったお宅です。

今回ご紹介するのはこの方です!

12年前に中古住宅を購入し、2年前に2×4の平屋住宅へと建替えました。築40年弱の古い装いを活かしたリノベーションに取り組みたかったのですが、熊本地震を機に悩みに悩み、『平屋で新築』に舵を切りました。かつての装いを取り入れた家に……という妻の希望に導かれ、照明・建具の一部は旧宅からリユースしています。

意匠が冴える、和モダン平屋

継承された趣とギミックで魅せる和

anzoさんのお宅は、これまで住んでいた築古物件を新築に建替えた、3LDKの平屋です。特徴的なのは、以前のお宅にあった、和の趣を至るところで継承しているという点。玄関を入ると、さっそく美しい欄間が迎えてくれます。縦方向にアクセントをつける欄間が、吹き抜け玄関ならではの開放感はそのままに、空間を引き締め洗練しているのが素敵です。紅型染め物とのコラボレーションも見事ですね。

そのまま進むと、廊下にワークスペースをしつらえたLDKが広がります。新しい家では、家族がにぎやかに楽しく過ごせることを大切にしたとanzoさんは語ります。リビングやキッチン、和室と、フロアにあるほとんどの空間と視線を交わせるワークスペースは、そんなanzoさんの思いを象徴するような存在です。

また、リビングは周囲からは一段床レベルを低くとったピット状になっています。こうすることで、障子で仕切られた窓を開ければ、リビングの床が庭の芝まで延長したような、心地よい内と外の一体感を味わえるのが魅力。時には、裸足で芝に出て、ちょっと贅沢なリラックスタイムを楽しまれるそうですよ。

ちなみに、通常なら障子は引き違い戸であるため『全開』にすることができません。しかし、anzoさんがリビングに取り入れた障子は、折れ戸にもなる仕様です。外に出るだけなら引き違い機構、リビングの開放感を最大限演出したいときは、折れ戸機構で全開にすることができます。anzoさん宅には、このように和の意匠、趣を、現代らしい暮らしに巧みに取り入れる工夫が散りばめられています。

品格漂う、快適な水回り

家庭にある生活感は、水回りに集中しがちです。でも、anzoさん宅では、キッチンをはじめとする水回りも、和の趣を盛り上げる品格ある佇まいをしていました。LDK全体に対して視界の開けたキッチンは、その最たる部分ではないでしょうか。機能面に充実しつつも、無駄のないモダンなスタイルはインテリア性抜群。さらに、フロントの立ち上がりが高めに設定されているため、リビング側からは手元が見えません。合理的で美しい造りは、料亭のカウンターを思わせます。

同じく生活感が気になる水回りと言えば、洗面所です。こちらも、レトロな雰囲気のガラス戸と、それを盛り上げる渋い風合いの木製棚などディティールや質感のバランスが絶妙な空間。また、天窓で採光もしっかりと確保されています。朝の身支度の際には、爽やかに朝陽が降り注ぐお気に入りの場所だとも、anzoさんは話してくれました。

小屋裏を最大限活かす設計

anzoさん宅は勾配天井で、縦方向にもゆったりとした開放感を演出した平屋づくりです。小屋裏部分を活かすようにつくられたロフトは、秘密基地のようなワクワクするスポット。アイアンの手すり越しにLDKの様子を覗き見たり、ハイサイドライトからの眺めを楽しんだり、ここに登ったら思わず時を忘れてしまいそうです。

また、ロフトは部分的に吹き抜けになっているため、ハイサイドライトからの採光を効果的に階下に届けてくれます。平屋造りでは、場合によっては採光がいきわたらない空間が生まれてしまうこともあります。しかし、この設計であれば吹き抜けが大きな採光装置となり、自然光だけでも十分明るい住まいをつくることができるんですね。

anzoさんがつくる平屋には、センスだけでなく、『なるほど!』と唸りたくなる工夫やアイデアがたっぷりと詰まっています。そして、ご家族の希望や暮らしを楽しむためのギミックも、丁寧に織り込まれていました。今回ご紹介しきれなかった部分もたくさんあります。ぜひ、今後も含め注目してみてください。

anzoさん邸の間取り図

anzoさん宅は、ロフト付き3LDKの平屋です。勾配天井やハイサイドライト×吹き抜けで、しっかりと確保された採光や、段差や欄間を使う開放的かつ緩やかなゾーニングなど、機能とデザインの両立が巧みな住宅です。

anzoさんへの5つの質問

RoomClip mag編集部
RoomClip mag編集部

お部屋のインテリアテーマやこだわっていることを教えてください

anzoさん

建替え前は、障子を多用した家屋でした。その雰囲気を引き継ぎたい!と思い、和の趣を取り入れるように心掛けました。リユースした建具や照明器具などとバランスをとるために、床は思い切って濃い茶色に。正月休み返上で家族と塗装した、愛着のある床になりました。そういうわけで『なんちゃってノスタルジック』を目指しています(笑)。

RoomClip mag編集部
RoomClip mag編集部

インテリア関連の好きなブランドやショップを教えてください

anzoさん

田舎の市街地に暮らしているので、もっぱらニトリかネットで、ショッピングを楽しんでいます。 ちなみに、壁紙とフロアタイルはサンゲツがおすすめ。 建具と収納キャビネットは、色柄が豊富なアイカ工業が好みです。

RoomClip mag編集部
RoomClip mag編集部

インテリア関連で最近買ってよかったものがあれば教えてください

anzoさん

カドーの加湿機と、ボルネードのサーキュレーターです。 加湿器は、何といってもそのプロポーションに惚れました。華奢なステンレススティックからゆらゆらと出てくる水蒸気がたまりません。 サーキュレーターは、竜巻気流の直進性とホワイトボディの可愛らしさのギャップがグッドな逸品です。

RoomClip mag編集部
RoomClip mag編集部

インテリア以外でこだわっているモノやコトを教えてください

anzoさん

中学生になって息子が卓球をはじめました。その大会観戦のおっかけで、忙しくしています。ワークスペースと和室の間に、幅の狭い卓球台を置いて、妻が毎晩練習に付き合っているんです。なので、しばらくワークは、パントリーでやらないといけない状況に……。新しい家では、家族がにぎやかに楽しく暮らせる仕掛けづくりにこだわっています。

RoomClip mag編集部
RoomClip mag編集部

RoomClipでやってみたいことや期待していることがあれば教えてください

anzoさん

仕事は建築関連のいろいろな職種を経て、今は工務店の住宅設計を担当しています。RoomClipにアップされているpicは、本当にアイデアが豊富でものづくり魂を感じさせる力作DIYばかりですね。『これやりたい~』とか『これほしい~』とか、そんな風に感じる設えばかりです。初めは、仕事の参考になれば良いかな程度に思っていましたが、気が付いたら素敵なpic探しに没頭していました。これからも、みなさんの素敵なお部屋を覗きに寄らせて頂けると、大変有り難いです。

anzoさんのお部屋ギャラリー

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anzoさんはご紹介した他にもRoomClipに素敵なインテリアを投稿していらっしゃいます。ぜひご覧下さい!

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