連載：RoomClip_新人ユーザー紹介 vol.319 2022年7月10日更新

「趣きを大切にしながらアップデートを重ねる、素朴で美しい暮らしづくり」 by tayamanamiさん

RoomClipに登録された新しいユーザーさんの中から、毎回お一人をピックアップしてご紹介する本連載。今回は、日々の美しさがにじむ穏やかな空間づくりをされているtayamanamiさんと、そのお宅の魅力に迫ります。テイストや国籍、古い新しい、そういったものに捕らわれなインテリアの楽しみ方を紐解いていきましょう。

今回ご紹介するのはこの方です！

tayamanamiさん

築30年の戸建て賃貸です。LDKだけリノベーション済みで入居、他は改装可ですがレトロさが好きでそのまま住んでいます。フリーランスでインテリアコーディネーターをしています。クラフト感のあるもの、うつわ、古いものが好きです。

心に響く、穏やかな暮らし

感性に従って選んだいい物は、馴染みもいい

tayamanamiさんは、賃貸戸建てでパートナーの方とふたり暮らしをされています。お住まいは、1階をガレージとする3階建て2LDKの間取りです。写真は2階玄関です。築年数の経った建物ならではの趣きを楽しみつつ、大家さんに許可を得て暮らしやすくアップデートもされているそう。でも、tayamanamiさんがありのままの建物の雰囲気を大切にされているためか、新しく加えられたものがどれかわからないくらい、自然と溶け込んでいます。

LDKへと進むと待っていたのは、ゆったりと余白を魅せる素朴で美しい空間です。視線を向けずに入られないディスプレイスペースでは、tayamanamiさんのセンスの高さを実感します。心落ち着くまとまりもあるけれど、ワクワク感も誘います。その理由は、色数を抑えたうえで、国籍、テイスト、新旧、異素材など、あらゆる要素が混ぜ合わされているからです。そして、そうするのがtayamanamiさんのインテリアの楽しみ方でもあると話してくれました。

こちらに飾られているものは、どれも物語のあるものばかりなのですが、中でも特に印象的なのが壁に掛けられた一枚の布です。コンゴ共和国、クバ族の伝統的な織物で、独特の柄を表現するのにはとても時間を要すると言います。だから、織っているうちに飽きて、途中から柄が変わっていることもよくあるのだとか……。ユニークで自由で、あたたかなエピソードを知ると、インテリアとしての眺めの奥深さが増しますね♪

暮らしぶりの美しさもインテリアとしての魅力になる

クバ族の布の先には、円卓と年代物のラタンの椅子でコーディネートされたダイニングが続きます。使うほどに味を増すであろう家具、丁寧に扱う日々、一枚の写真からもおふたりが日常を慈しむ姿が浮かんでくるよう。賑やかに飾り立てるのではなく、静かで素朴な中から自然と湧き出る美しさに、目も心も奪われます。

シンプルな建具や設備も印象的なtayamanamiさん宅ですが、その最たるものがキッチンです。天板一枚のオープンな壁付けスタイル。決まった収納がない、自由度の高いキッチンなので、使いながらアップデートを重ねる必要があります。育てた分の愛着もひとしおなのだそうですよ。出窓を活かした棚をつくったり、天板下をどう生かすか試行錯誤したり、器好きゆえに収まりきらない食器の行き場に悩んだり……時間をかけて『いいカタチ』を見つけていくのは、大変そうでもあるけれど、とても楽しそうだと思いませんか？

しっくりくる、だから心地よく収まりまとまる

tayamanamiさん宅は、築30年の物件ですがLDK部分はリノベーションされています。その際に筋交部分の壁を取り払い、より広く明るく生まれ変わっていました。以前は、リビングの後ろの部分は半屋外のサンルームのようになっていたようです。以前の姿も、恐らく建築当時の最前線の設備だったのではないでしょうか。

そんな明るい窓を利用してつくられているのが、tayamanamiさんのワークスペースです。条件は、『正面は壁、でも閉塞感はなし』。この場所はまさにぴったりですね！ふたつの窓の間にシンデレラフィットしたデスクは運命的でさえあります。

tayamanamiさんの暮らしには、こんな風に『しっくりくる』ことやものがたくさんあります。感性に従い、吟味し、一期一会を見逃さない。ささいなことも大切に味わい楽しむ醍醐味を知るtayamanamiさんだからこそ、導きだせる素敵な空間だと思います。そこから感じ、学び取れることもきっとたくさんあるはずです♪今後の投稿もぜひ、お見逃しなく。