自然災害のニュースを見聞きするたび、自宅の「防災性能」が気になってしまう人も多いはず。家づくりやリフォームを検討している場合はなおさらですよね。災害時におうちの被害を最小限に抑え、自宅避難を可能にしたい。そんな「災害に強い家づくり」に取り組んだRoomClipユーザーさんにお話を伺いました![PR]
自分らしさと「防災」にこだわった、sizen.sozaiga.sukiさんの家づくり
アカウント名の通り、あたたかみのある自然素材をふんだんに使っているsizen.sozaiga.sukiさんのおうち。宮大工さんによる、釘や金物を使わない木組み工法でつくられたご実家で生まれ育ったことから、木材をはじめとする自然素材に対する愛が育まれたといいます。
「小さい頃から泥だらけになって遊んでいたし、父親も無農薬の野菜を育てていたので、自然に近い環境が『当たり前のもの』でした。自分たちが家を建てるときも、いちばん長い時間を過ごす場所だから、心地よく過ごせる自然素材の家にしたい、と思って。昔から、木材の持つ『温もり』が好きなんです。見たり、触ったり、香りを嗅いだりするだけで癒される。木目からも、その木が生きてきた歴史やエネルギーを感じます」
sizen.sozaiga.sukiさんが選んだのは、木造軸組工法の家づくり。木造軸組工法は柱や梁などの木造フレームで支える構造で、古くから日本に伝わる伝統工法を発展させた在来工法とも呼ばれています。
「いろんな選択肢がありましたが、昔ながらの建築工法を選びました。先人の知恵を信じようという気持ちで(笑)。いちばん難航したのは間取りです。子どもが大きくなったらどんなものが増えるのか、どれぐらいの収納スペースが必要なのかとか、先のことを考えるのはなかなか難しいですよね」
試行錯誤の家づくりの中でも、ブレることなく貫けたのが「木を使うことへのこだわり」でした。
「家づくりの初期の段階から、『自然素材の家』を建てたい、『無垢の床』と『板張りの天井』にしたいと思っていました。それを基準に工務店さんを選んだぐらいなので。予算の都合上、節ありの木材や無垢じゃない木材も使っていますが、とにかく『木の床』を貫き通せたのは良かったです」
そしてもうひとつ、外せなかったポイントが「防災」でした。sizen.sozaiga.sukiさんが「家づくりに防災を取り入れたい」と考えはじめたきっかけは何だったのでしょうか?
「東日本大震災です。当時はまだ大学生で実家にいたんですが、揺れがとにかく大きくて。本当はよくないんですけど、怖くて家を飛び出してしまったんですよね。それ以来、防災にはすごく関心を持つようになりました」
どうすれば家族を災害から守れるのか。sizen.sozaiga.sukiさんは書籍やSNSなどから情報を集め、「制震ダンパー」の採用を決めました。地震の際に建物の揺れを吸収する技術で、高層ビルや橋梁などに使われていますが、現在は戸建住宅にも応用されています。
「ひとことで『防災』といってもいろいろあると思うのですが、まずは『地震に強い家』にしたいと思い、木造住宅に制震ダンパーを組み合わせることにしました。『制震ダンパーを使いたい』と工務店さんに相談したところ、まだそんなに件数は多くないそうなんですが施工実績もあり、おすすめのメーカーさんを紹介していただきました。住友ゴム工業さんの『ミライエ』という制震ダンパーです」
足元灯から造り付け家具まで。おうちの中を「防災化」
家づくりにおいて、工法や建材についても積極的に学び、自ら選んできたsizen.sozaiga.sukiさんの姿勢には、「自分らしく安心して過ごせる家をつくりたい」という強い気持ちが感じられます。おうちの中にも、さまざまな防災対策が施されています。
①造り付けの食器棚
「家の中の『倒れてくるもの』を減らそうと思い、ほとんどの棚を造り付けにしました。食器棚は家具屋さんにオーダーして、ビルトインの食洗機やオーブンの高さを揃えてつくってもらったもので、収納力も抜群です。食器類が飛び出してこないように、すべり止めのシートを使っています」
②天井下地に固定されたアイアンの吊り棚
「キッチンのアイアンの吊り棚も、天井の石膏ボードを貼る前に下地に固定して、振れ止めをしてもらっています。上に置いているものが落ちてこないよう、落下防止のバーも追加しました。防災という点だけで言えば『ものを置かない』のが一番ですが、すべり止めのシートを使うなどの工夫で『見せる収納』を楽しんでいます」
③照明器具の選び方・設置方法
「照明器具選びにもこだわりました。ペンダントライトは揺れたときにぶつからないよう、多灯ではなく単灯にしたり、壁に当たらないように紐の長さを調整したり。すべての照明器具を割れない素材にした方が安全だとは思うのですが、割れる素材の照明器具に魅力を感じてしまったので(笑)、ガラスの照明は揺れにくい直付けの器具に変えるなど、設置方法を工夫しました」
他にも、以下のような防災対策をしているそう。
・停電対策として、家の中の各所に「足元灯用のコンセント」を設ける
・断水対策として、ペットボトルの水を多めにストックする
・お子さんと一緒に防災に関する本を読み、防災意識を高める
・窓際にソーラーラジオとソーラーライトを置き、充電している
家づくりの時点でできる限りの「防災対策」をしておくことで、お気に入りのデザインや自分らしい暮らしかたをあきらめることなく、「災害に強い家」を実現したsizen.sozaiga.sukiさん。家族を想う「温もり」に満ちた家づくりには、参考にしたいポイントがたくさんありますね!最後に、家づくりやリフォームを検討中の方へのメッセージをいただきました。
「家づくりに関してはいろんな情報があふれていますし、その時々の流行もありますが、いちばん大事なのは『自分がどのように暮らしたいか』を突き詰めて考えることだと思います。その家の中で、家族はどんなふうに過ごしていて、どんな空気が流れているのか、健康で心地よい生活ができているか、具体的に想像して、それを実現できる工務店さんを見つけること。住みはじめてからも、少しずつ調整していけるといいですよね。私はおいおい、おうちの壁を全部漆喰壁にしていきたいな、と考えています!」
RoomClip magでは、連載「暮らしの防災」を不定期に更新しています。防災の専門家へのインタビューなど、役立つ情報が満載♪ぜひチェックしてみてくださいね。
他にもたくさん!RoomClipユーザーさんの防災アイデア
RoomClipでは年に2回、防災に関する投稿イベントを実施しています。2023年3月から4月にかけて行われた投稿イベント「わが家の防災」から、ユーザーさんの素敵なアイデアをご紹介します♪
L字金具で本棚を固定!
本棚や冷蔵庫などの大きな家具は、震災時に倒れて避難経路をふさいでしまうことも。75さんは窓際に設置した本棚を、L字金具で固定しています。本の日焼け止めに設置したというロールスクリーンも、揺れで本が飛び出すのを防いでくれそうですね!
家族が阪神淡路震災を体験。
一部の家具は倒れて、部屋の出口を塞いでしまったとこのこと。
この本棚は出口はふさがないレイアウトですが、倒れない方が良いに決まってるので金具で固定しています。
普段使いにも♪可愛い防災アイテム
kuikoさんが防災アイテムとして挙げてくれたのは、USB充電もできるLEDランタン。なんとモバイルバッテリーとしても使えるスグレモノなんです!普段から使っていれば、非常時にもサッと手に取りやすいですよね。
BRUNO LEDランタン
USB充電と乾電池に使い分けできる
LEDランタンです😊
モバイルバッテリーとしても使用できます!
非常時にも役に立ちますよね❣️
落下防止に◎。クリアな耐震マット
ya_ma_houseさん宅では、高窓にプリザードグリーンを飾っています。白い植木鉢の下をよーく見ると、透明の耐震マットが!見た目を邪魔せず、さりげなく防災対策できるのがうれしいですね♪
耐震マットつけてます!!
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株式会社コスモライフ「smartプラスNext」
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