イームズ夫妻にも勝るとも劣らない名作
1938年にアルゼンチンのブエノスアイレスで誕生した「BKFチェア」は、バタフライチェアの愛称でもよく知られています。
20世紀を代表する建築家のル・コルビュジエの下で働いていた3人のアルゼンチン人デザイナー(アントニオ・ボネット、フアン・クルチャン、ホルヘ・フェラーリ=ハードイ)によってデザインされ、それぞれの頭文字をとってBKFチェアと名づけられました。
イギリスの土木技師ジョセフ・フェンビーがデザインした折りたたみ椅子「トリポリーナ(1885年)」からインスピレーションを得て誕生したBKFチェアは、50年代から60年代にかけて特に若者たちに支持され、その人気はイームズ夫妻によるプロダクトにも勝るとも劣らないものでした。
黄金時代である50年代には500万脚ほど製造されました。数多くの芸術家に愛され、1941年エドガー・カウフマン・ジュニアの選定により、ニューヨーク近代美術館におさめられました。
2005年、スウェーデンのCUEROによって再生産がスタートし、かつてのようにこのチェアの存在は世界中で愛されるようになりました。
デザイン当時のオリジナルに近いキャンバスモデルは、ラグジュアリーなレザーモデルに比べてカジュアルな雰囲気。
大きくゆったりと腰掛けることのできるラウンジチェアは、北欧のライフスタイルそのもの。クッションやラグ、シープスキンなどファブリック製品ともよく似合います。
大きくゆったりと腰掛けることのできるラウンジチェアは、北欧のライフスタイルそのもの。
クッションやラグ、シープスキンなどファブリック製品ともよく似合います。
■CUERO クエロ
1987年に北欧市場におけるラムレザーなどの革の衣料メーカーとして創業し、BKFチェアの生産によってインテリア業界への進出を果たした。