いつもの風景。さっきの続き。
カーテンを開く音で目が覚めた。やはり大部屋、プライバシーも何もあったもんじゃない。誰かがさっと無言で開いて、さっと何処かへ行ってしまった。 昨晩は向かいのベッドの患者のイビキが煩く、寝付いたのは何時頃だったのだろうか。まだ頭の上に5キロ程の重りを巻き付けられているようで、まぶたさえ開ききらなかった。 枕元に居座っている眠気が、容赦なく僕を眠りの世界へと引っ張り続け「楽になりなさい」と耳元で囁いてくる。「そう引っ張らなくても、もちろん眠るよ」と僕は応える。「良い子ね」と彼女は囁く。そしてもう一度まぶたを閉じて……「…………さん。……◯◯さん。◯◯さん!」目を開けると白だか薄いピンク色だかの服を着た女性がこちらを見下ろしていた。誰だ?「はい、お熱計って下さい」と彼女はぶっきらぼうに言い、何か細くて小さい物を渡してきた。まだぼうっとしている目をこすると、それは少しずつ色味を帯び、少しずつ形を現した。見た所体温計のようだった。体温計だと最終的に認識するまでに、少なくとも12回は目をこすらなければならなかった。僕はまだ何が起こっているのか正確に把握出来ずにいた。 「脈も計らせて下さいね」と彼女は言った。そこで漸く看護師さんか、と認識出来た。僕は『看護師』という漢字を頭の中で思い浮かべていた。「じゃあちょっ右手失礼しますね」 「62」と僕は言った。 「え?」 「いや、脈拍。62だと思いますよ」 何この子?みたいな顔をやはりされたが、脈を計るなり「あら、ほんとね」と彼女は言った。しかしそれでも訝しげな顔をする彼女に僕は、入院するのは3回目だから何となく分かるんだ、と伝えた。 「ふうん、なるほどね。あなた変わってるわね。そんなこと言う患者さん初めてよ」 「そうですか?」と僕は言った。しかし彼女はそれには答えず、昨日のお通じはどうだったやら、よく眠れたか、など何や彼やを聞き、それらをささっとメモし病室を出て行った。余計なこと言ったかな、と僕は思った。
アイコン変わりましたね〜(^ ^)入院されてたんですねぇ!続き気になりますー!
@Sayaka さん 時間あるときにちょっとずつ書いていきます!もう3年くらい前のことですけど笑
62...確かに言われるとえっ‼って思うかも。。。(*´艸`*)ププッ
私も脈拍少ないです (๑•́ω•̀๑) 脈拍60切ると、心臓ハクハクしませんか?笑
@chico さん 特技かもしれませんね笑
@nacchi さん どうだろ?それはちょっとわからない笑 僕は昔から心臓が特殊みたいで笑
あれぇ?脈拍少ない仲間だと思ったのにー (˘・з・˘)笑
@nacchi さん 脈拍は少ないですよ! 早期再分極だか何かで★
うを !ホントに特殊やった(´⊙ϖ⊙) でも、ハクハク仲間やなかった笑 聞いたことない言葉聞いて、睡魔さんが…… (๑-﹏-๑)
@nacchi さん はは笑 おやすみなさい★
Naoki.さんは、まだ寝ないのかな? おやすみなさい……良い夢を ( *˘╰╯˘*)
@nacchi さん まだ眠れなかった笑
わ!続きが読みたいです★ 枕元に居座っている眠気という表現力すごいですね! わたしは2年前に頭の中の手術を受けましたが、カテーテルだったので局所麻酔でした。手術中ガンガンにミスチル流してもらってました(笑)★
あ、私事のどうでもいいコメントしてすみません…( ̄▽ ̄;)つい、興奮してしまいました(笑)
@nico. さん ありがとうございます! ってか頭の中の手術ってすごいですね(´Д` ) しかも局所で起きて待つなんて!僕なら寝てたい!
いつもの風景。さっきの続き。
カーテンを開く音で目が覚めた。やはり大部屋、プライバシーも何もあったもんじゃない。誰かがさっと無言で開いて、さっと何処かへ行ってしまった。 昨晩は向かいのベッドの患者のイビキが煩く、寝付いたのは何時頃だったのだろうか。まだ頭の上に5キロ程の重りを巻き付けられているようで、まぶたさえ開ききらなかった。 枕元に居座っている眠気が、容赦なく僕を眠りの世界へと引っ張り続け「楽になりなさい」と耳元で囁いてくる。「そう引っ張らなくても、もちろん眠るよ」と僕は応える。「良い子ね」と彼女は囁く。そしてもう一度まぶたを閉じて……「…………さん。……◯◯さん。◯◯さん!」目を開けると白だか薄いピンク色だかの服を着た女性がこちらを見下ろしていた。誰だ?「はい、お熱計って下さい」と彼女はぶっきらぼうに言い、何か細くて小さい物を渡してきた。まだぼうっとしている目をこすると、それは少しずつ色味を帯び、少しずつ形を現した。見た所体温計のようだった。体温計だと最終的に認識するまでに、少なくとも12回は目をこすらなければならなかった。僕はまだ何が起こっているのか正確に把握出来ずにいた。 「脈も計らせて下さいね」と彼女は言った。そこで漸く看護師さんか、と認識出来た。僕は『看護師』という漢字を頭の中で思い浮かべていた。「じゃあちょっ右手失礼しますね」 「62」と僕は言った。 「え?」 「いや、脈拍。62だと思いますよ」 何この子?みたいな顔をやはりされたが、脈を計るなり「あら、ほんとね」と彼女は言った。しかしそれでも訝しげな顔をする彼女に僕は、入院するのは3回目だから何となく分かるんだ、と伝えた。 「ふうん、なるほどね。あなた変わってるわね。そんなこと言う患者さん初めてよ」 「そうですか?」と僕は言った。しかし彼女はそれには答えず、昨日のお通じはどうだったやら、よく眠れたか、など何や彼やを聞き、それらをささっとメモし病室を出て行った。余計なこと言ったかな、と僕は思った。
アイコン変わりましたね〜(^ ^)入院されてたんですねぇ!続き気になりますー!
@Sayaka さん 時間あるときにちょっとずつ書いていきます!もう3年くらい前のことですけど笑
62...確かに言われるとえっ‼って思うかも。。。(*´艸`*)ププッ
私も脈拍少ないです (๑•́ω•̀๑) 脈拍60切ると、心臓ハクハクしませんか?笑
@chico さん 特技かもしれませんね笑
@nacchi さん どうだろ?それはちょっとわからない笑 僕は昔から心臓が特殊みたいで笑
あれぇ?脈拍少ない仲間だと思ったのにー (˘・з・˘)笑
@nacchi さん 脈拍は少ないですよ! 早期再分極だか何かで★
うを !ホントに特殊やった(´⊙ϖ⊙) でも、ハクハク仲間やなかった笑 聞いたことない言葉聞いて、睡魔さんが…… (๑-﹏-๑)
@nacchi さん はは笑 おやすみなさい★
Naoki.さんは、まだ寝ないのかな? おやすみなさい……良い夢を ( *˘╰╯˘*)
@nacchi さん まだ眠れなかった笑
わ!続きが読みたいです★ 枕元に居座っている眠気という表現力すごいですね! わたしは2年前に頭の中の手術を受けましたが、カテーテルだったので局所麻酔でした。手術中ガンガンにミスチル流してもらってました(笑)★
あ、私事のどうでもいいコメントしてすみません…( ̄▽ ̄;)つい、興奮してしまいました(笑)
@nico. さん ありがとうございます! ってか頭の中の手術ってすごいですね(´Д` ) しかも局所で起きて待つなんて!僕なら寝てたい!