敢えて電気を点けずに、暗いまま過ごす。
Naoki.の部屋
雨だ。 ベランダのコンクリートを打つ雨の音で、こんな時間に目が覚めた。窓は開いたままで、網戸を通り抜けて冷ややかな風が頬を容赦なく叩いていた。まだまだ毛布は必要だなあ、とぼんやり考えながら僕は布団を顎の上まで引っ張り上げもう一度目を閉じる。しかし眠りはなかなかやってこなかった。眠ろうとすればするほど眠ることが出来なくなる。もちろんそんなことは分かりきってはいたのだけれど、何故かそれをやってしまうのは、30年余り成長しないことのひとつである。丁度それは、間違った道だと薄々気付いていたのに“せっかくここまで来たから”という理由で引き返すことなくそのまま迷子になってしまう旅先での出来事に似ていた。 「ねえ」と彼女が片目を開けて言った。「眠れないのはお気の毒様。でもね、ぶつぶつ独り言で状況を説明するのはやめてもらえる? それ、とっても馬鹿みたいよ」 「ああ、ごめん(声に出してたかな?)気を付けるよ」そう言って僕は携帯電話は何処にあるかな、とふと思った。 「携帯をいじると更に眠れなくなるわよ」と彼女は言った。 恐ろしく勘が良い猫だ。
さん なかなか気持ちも暗くなります! っていうのは冗談ですけど 気持ちが安らぎますね^ ^
さん 一瞬、蒸しパンの弁当かと思いました笑
敢えて電気を点けずに、暗いまま過ごす。
雨だ。 ベランダのコンクリートを打つ雨の音で、こんな時間に目が覚めた。窓は開いたままで、網戸を通り抜けて冷ややかな風が頬を容赦なく叩いていた。まだまだ毛布は必要だなあ、とぼんやり考えながら僕は布団を顎の上まで引っ張り上げもう一度目を閉じる。しかし眠りはなかなかやってこなかった。眠ろうとすればするほど眠ることが出来なくなる。もちろんそんなことは分かりきってはいたのだけれど、何故かそれをやってしまうのは、30年余り成長しないことのひとつである。丁度それは、間違った道だと薄々気付いていたのに“せっかくここまで来たから”という理由で引き返すことなくそのまま迷子になってしまう旅先での出来事に似ていた。 「ねえ」と彼女が片目を開けて言った。「眠れないのはお気の毒様。でもね、ぶつぶつ独り言で状況を説明するのはやめてもらえる? それ、とっても馬鹿みたいよ」 「ああ、ごめん(声に出してたかな?)気を付けるよ」そう言って僕は携帯電話は何処にあるかな、とふと思った。 「携帯をいじると更に眠れなくなるわよ」と彼女は言った。 恐ろしく勘が良い猫だ。
さん なかなか気持ちも暗くなります! っていうのは冗談ですけど 気持ちが安らぎますね^ ^
さん 一瞬、蒸しパンの弁当かと思いました笑