Naoki. - ジャーナルスタンダードファニチャー/journal standard Furniture/インスタID→_jedimaster/JSF研究会/棚 のインテリア実例

何かこう……何だろな、海に行きたい。

　北軽井沢に入ると気温がぐっと下がり、少し肌寒いくらいだった。具体的に温度を言うと20℃前後である。半袖ですごしてもいいし、軽いパーカーか何かを着ても問題のない気温だ。少しくらい走ったって汗をかくこともないだろう。……多分。やりはしないけど。 　森に囲まれているだけあって空気も全然違った。淡水と海水くらい違うかもしれない。ぴんと澄んだ空気は、暗闇で虫を踏んだときのような身体にまとわりつくあの嫌な感じを取り除き、たばこや排気ガスで“くすんで”しまっている我々の肺のすみずみまでをも浄化していくようだった。僕らは夏の深い緑に囲まれながら、その空気が身体中の毛細血管に行き渡るまでしばらくそこに佇んでいた。　 　夕飯はカレーを食べることにした。野上特性カレーである（もちろん材料費は野上持ち。だってペナルティだもの）。ローリエ、ガラムマサラ、スライスしたにんにく（その他）で下味を整え、そこへ一口大に切りあらかじめ簡単に炒めてある野菜、肉を放り込みぐつぐつとやる。そしてあれやこれや何だかんだやった頃合いでご飯が炊き上がり、出来上がりという寸法だ。確かそんな感じだったと思う（正直運転で疲れて寝てたから材料を見て予想してるだけ）。これがうまかった。目玉焼き、ベーコンも昔からの友達のようにカレーによく馴染み、少し辛めのルーがまた食欲をそそり、北海道産のにんじんに至っては味がまだよく染み込んでないにもかかわらず、まるで果物のような甘さが口の中に広がっていった。大盛りで二杯もおかわりしたほどだった。 「うん、うまかった」と僕は言った。 　空になったカレー皿を名残り惜し気に見つめながら、僕らはゆっくりと酒（僕は飲めない）を飲み、女性問題やたばこの銘柄、ひいては社会情勢についてまで語った。話題が尽きることはない。喋り疲れるとたばこを吸い、そしてまた語る、というとてもゆったりとした良い夜だった。都会の喧騒（埼玉だけど）もなく、線路を走る電車の音や下の階のヒステリックな怒鳴り声、外を歩く酔っ払いの声や隣りの部屋の少し癖のある咳払いの音もなかった。ここには僕らの話し声と、ノラ・ジョーンズが「リトル・ブロークン・ハーツ」を唄う声だけが暗い夏の森の中に響いていた。今夜はもしかしたら生温い泥の中に浸かっている両生動物のように、久しぶりにぐっすりと眠れるかもしれないなと僕は思った。

良い休日？をすごせたんですね♪( ´▽｀)

@Naoko さん 夏休み第二弾も癒やされました！