Naoki.の部屋
ちょっとここでごはんを食べてみた。ヴィンテージテーブルの上で最初に食べた物は、なか卯のから揚げだった。
そう、本当はNancyのダイニングテーブルが欲しかった。高さも大きさも程よく、ヴィンテージ感もありながら現代のインテリアと絶妙にマッチするジャーナルスタンダードファニチャーの傑作品である。しかしながら大体において欲しくなる頃には既に廃番となっているのが世の常であり、宿命なのだ。寒さに慣れた頃に春になるみたいに。 「重度の依存症ね」と彼女は言った。「何回家具を入れ替えれば気が済むのかしら? これだって、あなたの好きな小汚……ヴィンテージの家具じゃない。ペルーだか台湾製の」 「まあ、そうなんだけどね」と僕は言った。確かにストレスが、ある一定数溜まると家具を購入する癖が僕にはある。一般的なストレスの許容量が人より少ないのかもしれない。「あと、イギリスだよ」 「え?」 「だからイギリス」 「何が?」 「家具の話じゃないの?」 「もちろん家具の話よ」 「だからイギリスだよ」 「何でイギリスが出てくるの?」 「だから——」と僕は言った。「ペルーじゃないって話」 「ペルー?」と彼女は言って不思議そうな顔を僕に向けた。「何の話をしてるの?」 「……何でもないよ」と諦めて僕は言った。ややこしくなってきたら、潔く引くしかない。これが長年うまくいく秘訣である。 「変な人ね」と彼女は言った。「変だ変だと思ってたけど、やっぱり期待通りの変な人だわ。と言うか、そんなくだらないことはどうでもいいから、夕食はいつ用意してくれるのかしら?」 「え?」と僕は言った。「ええっと、さっきあげたよね?」 「え?」 「だからさっき……」 「何が?」 いくら猫でも忘れっぽ過ぎるだろ、と僕は思った。
@Naoki. さん もちろんナイフとフォークでキコキコと…(笑)
ちょっとここでごはんを食べてみた。ヴィンテージテーブルの上で最初に食べた物は、なか卯のから揚げだった。
そう、本当はNancyのダイニングテーブルが欲しかった。高さも大きさも程よく、ヴィンテージ感もありながら現代のインテリアと絶妙にマッチするジャーナルスタンダードファニチャーの傑作品である。しかしながら大体において欲しくなる頃には既に廃番となっているのが世の常であり、宿命なのだ。寒さに慣れた頃に春になるみたいに。 「重度の依存症ね」と彼女は言った。「何回家具を入れ替えれば気が済むのかしら? これだって、あなたの好きな小汚……ヴィンテージの家具じゃない。ペルーだか台湾製の」 「まあ、そうなんだけどね」と僕は言った。確かにストレスが、ある一定数溜まると家具を購入する癖が僕にはある。一般的なストレスの許容量が人より少ないのかもしれない。「あと、イギリスだよ」 「え?」 「だからイギリス」 「何が?」 「家具の話じゃないの?」 「もちろん家具の話よ」 「だからイギリスだよ」 「何でイギリスが出てくるの?」 「だから——」と僕は言った。「ペルーじゃないって話」 「ペルー?」と彼女は言って不思議そうな顔を僕に向けた。「何の話をしてるの?」 「……何でもないよ」と諦めて僕は言った。ややこしくなってきたら、潔く引くしかない。これが長年うまくいく秘訣である。 「変な人ね」と彼女は言った。「変だ変だと思ってたけど、やっぱり期待通りの変な人だわ。と言うか、そんなくだらないことはどうでもいいから、夕食はいつ用意してくれるのかしら?」 「え?」と僕は言った。「ええっと、さっきあげたよね?」 「え?」 「だからさっき……」 「何が?」 いくら猫でも忘れっぽ過ぎるだろ、と僕は思った。
@Naoki. さん もちろんナイフとフォークでキコキコと…(笑)