或る日の茶事。コロナ禍前に、我が家の茶室を見学したいという、建物研究会の方々をお招きした時の様子。もう数年前のこと。お茶の先生もお弟子さんを連れていらして、お手前のお稽古に使っていただく。公共の施設は大広間がほとんどで、このような三畳台目でのお手前はなかなか体験できないとのこと。我が家の茶庭の葉を使う様子や、お弟子さんの水屋での働き、なにより先生の美しい所作、全てがひとつになって、この茶室が生き生きとして見えた。場所をお貸しする代わりに、娘に所作の指導をしていただく。普段日舞を習っている娘はかなりスムーズにこなしてた。夫もその場にピッタリで、「茶会の経験がおありですね?」などと言われていた。正座がとことん苦手な私は浮いていた。和の習い事はことごとくそれでギブアップ。お琴はさくらさくらで終了した思い出。私は掃除と庭の剪定と力仕事担当でいいや。