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花は涼しげな白や青のものが好きなんですが、葉も銀葉や銅葉の、シックなものが静かで落ち着きがあり好みです。年々そんな品種が増えて嬉しい限り。華やかな百合や蘭や薔薇もいいけれど、寒い冬空の下、嫋やかに色付いた花首を擡げ、酷く美しいのに控えめに俯きながら咲く、クリスマスローズやシクラメンも大好きです。どうしてそんな風に俯いているの？君はとても綺麗なのに…と、幼気な顎にそっと指先を添えて上を向かせてあげたくなってしまう。そうして特別に注意深く気を配った者にだけ、誰も知らない秘められたその美しさを見せてくれる…そんな芯の強い気高さが好きなんです。手をかければかけただけ美しく微笑んでくれる、逆にかけなければ花どころか葉さえ見せず棘だらけの枝だけになってしまう…そんな薔薇にも同じく、決して媚びない気高さがございますが、前者を穢れ無き処女とするならばこちらは言うなればまるで上等のレディ。どちらも甲乙付け難いですね。
