ヴィンテージ風、トランク
Naoki.の部屋
「兄ちゃん、学校はどうした?」 第3ターミナルのソファでメガネのレンズについた指紋を拭き拭きしていると、隣りに座っていた年配の女性が話し掛けてきた。その女性は、歳は50は超えているが60には達していない、身なりも特に悪くはないが決して良くもない、痩せてるとは言えないけど太ってもいない、まあごく普通の年相応の女性だった。前述の通り僕はレンズに付着したしつこい指紋汚れを拭き拭きしていたので、とりあえず面倒だから聞こえないふりをした。何故かこの20人は座れるであろう大きなソファには僕とその女性の二人しか座っていなかったので、恐らくこちらに話し掛けているのは明白である。しかし世の中にはあらゆる可能性がそこら中に充満している。僕はそうじゃない可能性の方にかけたのだ。 「今日は平日だよ?」と女性は言った。僕に話し掛けてた。「学校はお休みなのかな?」 「そうですね」と僕は言った。「休みかどうかは分かりませんけど、学生じゃないのであるいは休みなのかもしれませんね」 女性はうんうん、と頷いた。「知ってるよ」 「え?」 「知ってるよ」 「何をですか?」と僕は訊いた。 「学生じゃないのくらい知ってるよ」と女性は言い、意味深な顔を浮かべた。「兄ちゃんが学生じゃないのはひと目でわかった」 「そうですか」と僕は言った。かなり面倒そうな空気が充満していた。僕はいま事故にあっているのだ。出会い頭の事故。いくら気をつけていても避けることの出来ない事故。年間53万件は起こっている事故の53万1件目の事故がたった今起きたのである。 「何でわかったか知りたい? 知りたいと思うから言うけど、雰囲気が学生じゃないよね兄ちゃん」。応える前に喋るなら何故最初に疑問符を入れたのだろうか。いや、僕は常識に囚われ過ぎているのかもしれない。 「そうですか」と僕は相槌を打ち、この状況で最善とも言える感じの良い笑顔を彼女に見せた。 フライトまで、あと1時間。
いってらっしゃい(´▽`) 旅行中、にゃんこたちはどうしてますか?ペットホテルでしょうか?
@showwy さん 友人にごはんとトイレをお願いしてます★
なるほど★ペットホテルよりもその方が猫のストレスにならないですよねー! お気をつけていってらっしゃいませ(´▽`)
@showwy さん ありがとうございます★
ヴィンテージ風、トランク
「兄ちゃん、学校はどうした?」 第3ターミナルのソファでメガネのレンズについた指紋を拭き拭きしていると、隣りに座っていた年配の女性が話し掛けてきた。その女性は、歳は50は超えているが60には達していない、身なりも特に悪くはないが決して良くもない、痩せてるとは言えないけど太ってもいない、まあごく普通の年相応の女性だった。前述の通り僕はレンズに付着したしつこい指紋汚れを拭き拭きしていたので、とりあえず面倒だから聞こえないふりをした。何故かこの20人は座れるであろう大きなソファには僕とその女性の二人しか座っていなかったので、恐らくこちらに話し掛けているのは明白である。しかし世の中にはあらゆる可能性がそこら中に充満している。僕はそうじゃない可能性の方にかけたのだ。 「今日は平日だよ?」と女性は言った。僕に話し掛けてた。「学校はお休みなのかな?」 「そうですね」と僕は言った。「休みかどうかは分かりませんけど、学生じゃないのであるいは休みなのかもしれませんね」 女性はうんうん、と頷いた。「知ってるよ」 「え?」 「知ってるよ」 「何をですか?」と僕は訊いた。 「学生じゃないのくらい知ってるよ」と女性は言い、意味深な顔を浮かべた。「兄ちゃんが学生じゃないのはひと目でわかった」 「そうですか」と僕は言った。かなり面倒そうな空気が充満していた。僕はいま事故にあっているのだ。出会い頭の事故。いくら気をつけていても避けることの出来ない事故。年間53万件は起こっている事故の53万1件目の事故がたった今起きたのである。 「何でわかったか知りたい? 知りたいと思うから言うけど、雰囲気が学生じゃないよね兄ちゃん」。応える前に喋るなら何故最初に疑問符を入れたのだろうか。いや、僕は常識に囚われ過ぎているのかもしれない。 「そうですか」と僕は相槌を打ち、この状況で最善とも言える感じの良い笑顔を彼女に見せた。 フライトまで、あと1時間。
いってらっしゃい(´▽`) 旅行中、にゃんこたちはどうしてますか?ペットホテルでしょうか?
@showwy さん 友人にごはんとトイレをお願いしてます★
なるほど★ペットホテルよりもその方が猫のストレスにならないですよねー! お気をつけていってらっしゃいませ(´▽`)
@showwy さん ありがとうございます★