土を作るのは「粘土屋」さん。
その土で器を創るのは「陶芸家」や「作家さん」。
では、陶芸家でも作家さんでもなく、「粘土屋さん」が器を創ったなら、それはいったいどんなものになるのでしょう?
その答えのひとつが、このバタフライマグです。
いくらかわいい絵付きのマグでも、厚ぼったくて、重くて、あんまりテカテカしているとちょっと興ざめするもの。
使っているうちに愛着もなくなって、それでもなんとなく使い続けてしまう…
『そんな「なんとなく」「何気ない」はずの日常が、もっと楽しくなるマグを作ろう』
九谷焼の素材となる土を作り続けて六十数年、土のことなら何でも知っている粘土屋さん、谷口製土所さんは考えました。
『光の透ける磁器土を使って。薄く、軽く、滑らかに。』
そうして、ワクワクするようなマグカップのレシピができました。
ひとつひとつロクロで引いた滑らかな表面に、滑らかだから指にとまって見えるほど鮮やかな蝶。
バタフライマグは、いたずら好きな粘土屋さんのマグカップなんです。