バウハウス・デッサウで家具工房の主任を務めたこのデザイナーは、「ワシリーチェア」や「チェスカチェア」など、自転車の構造からアイデアを得たスチールパイプの家具を生み出しました。
それらはモダニズムデザインの代表作となり、多くのデザイナーに影響を与えました。
1928年にデザインされたこのチェアはデザイナーの娘の名前に因んで命名されました。
流れるようなラインのスチールパイプと木と籐の背もたれ、座面のコントラストが珍しいモダンなデザインのチェアです。
そんなデザイン性の中に椅子としての機能を高い次元で実現しているチェアは、完成度の高い椅子として世界各国で愛され続けています。
後ろ脚のないカンティレバー構造と籐張りの背もたれと座面は適度な弾力があり、座った時にふわりと浮いたような座り心地を生み出します。
屈強なスチールパイプが体の重さを支えて、細部のクオリティが美しさと快適な座り心地となって現れています。
このスチールパイプを曲げるという斬新なデザインは、工業デザインの代表作として称賛を浴びています。
スチールパイプの無機質な素材と籐・木材の有機質な素材は正反対の性質と印象を持っていますが、フレーム部分に籐と相性のいいドイツ産のブナ材を採用したことでバランスがとれたモダンなデザインを実現しました。
座面部分の籐張りシートにメッシュシートをプラスしたことで耐久性を高くしたこと、スチールパイプのラインの美しさを損なわないよう、細かい部分までこだわり高級感のあるデザインを採用したことなど、当店オリジナルのデザインを取り入れました。