2019年3月26日43
2019年3月26日43
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この小さな小さな一輪挿しは、ちょっと思い入れがあります。癌末期の患者さんを訪問中、寝てばかりで落ち込んでいました。車椅子で外に連れ出したところ、近所に可愛らしいカフェが出来ていました。患者さんのお子さん達は皆お仕事を持っていて、カフェが開いている時間に帰宅できないらしく…いつか行ってみたいなぁ…と少女のような顔で言うんです。本来、私達は訪問中に患者さんのケア以外のことはしてはいけないんですね。迷った私。午前中の最後の訪問だったので、私の昼休憩は自由ですよね？と無理やり所長に許可を取り(笑)患者さんとその可愛いカフェに行きました。そこで見つけた一輪挿し。綺麗に部屋を飾ってくれたお花達が首をもたげ、本来ならお花の役目を終える時なんでしょうが。茎を短くして飾ってあげれば、まだまだとても綺麗に部屋を飾ってくれます。その可愛らしい患者さんは亡くなってしまいましたけど…最後に小さな願いを叶えてあげられて、良かったと、このお花を眺めて思います。みんな最後まで一生懸命生きて咲くのですね。
