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Naoki.さんの部屋
2014年12月30日224
Naoki.さんの部屋
2014年12月30日224
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Naoki.
「明日の帰りに買ってくるから、それでいいかな?」僕は一応申し訳ないという顔で彼女に言った。「ロイヤルカナンよ?間違えたらただじゃおかないわ」と彼女は言った。「あなた、ただじゃおかないっていうのはどういうことになるか本当に分かってるの?」…どうなるのだろう。「どういうことになるの?」と僕は訊いた。「そうね…まず、あなたの後生大事にしているソファがどうにかなるわね、それにこの壁にかけてある布?これもでしょ。それと…」「だ、大丈夫だよ。だからその辺でね、ね?」彼女は本気のようだ。「ふん、どうだか」と彼女は言って、キャットタワーの一番上まで駆け上がり、そこで寝ていた彼をどかせてから、両前足を突き出して座り込んだ。その姿はかつて旅人を惑わした砂漠のスフィンクスのような恰好で、その位置が僕を見下ろすには絶好の場所のようだった。そして、僕はその得意顔に苛立ちを覚えずにはいられなかった。いや、いかんいかん相手は猫だ。最近睡魔のせいでイライラしているのかもしれない。「あなた今『猫のくせに』って思ったでしょ?」「え?」もう鋭すぎて何が何だかわからない。「もちろん違うよ。嫌だなあ」と僕は言った。彼女はもう一度「ふん」と言いそのままうつらうつらと眠ってしまった。そして、その一段下で、彼が悲しそうな顔をしていた。「僕の場所…」

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