尾崎人形【 土鈴 猫 -ねこ 】
猫の置物と言ったら『招き猫』が有名です。古くは養蚕の縁起物でもあった招き猫ですが、養蚕が衰退してしまってからは商売繁盛の縁起物として飾られるようになりました。
尾崎人形の猫は手招きの姿ではないのですが、少し高い場所に置くと見守り猫みたいです。
ね「ね」は鳴き声の擬声語。
こ「こ」は親愛の気持ちを表す接尾語。
ねこの名前からもわかるように、いつの時代も猫は人々に愛される存在だったようです。
尾崎人形は、陶磁器で盛んな佐賀県に700年以上も前より伝わる焼き物の人形です。
全国の陶磁器の中でも古くからの伝承を残す尾崎人形の起源は、1600年頃に誕生した有田焼よりも前といわれており、1281年の元寇(蒙古襲来)の際、捕虜となった蒙古の兵隊が人形を作り吹き鳴らし、遠い祖国を偲んだことが始まりと伝えられています。
佐賀の郷土玩具でもある尾崎人形は、落ちついた音色の土笛やカラコロッと転がるような音の土鈴など、昔懐かしい日本の玩具です。 成型から絵付けに至るまで全て手作業で作られているので、形も表情も1つずつ違い、手作りならではの味わいが楽しめます。
人形のモチーフは、ちょっと不思議な動物や子どもたち。どれもユニークな表情とカラフルな絵付けなので、お部屋に置いておくだけで明るく賑やかな雰囲気にしてくれます。
手づくりのため1つ1つ形や表情が違います。これも手作りならではの味わいとしてお楽しみ下さい。