ローマ数字を使った時計は、書体の持つクラシカルなイメージ、直線のみの単調さ故、枠体や針を華やかにデザインする傾向がありました。
それに対し、ローマ数字の直線構成の美しさに注目し、書体を生かすため装飾を排し、その繊細なメリハリを研ぎ澄まし、シンプルな針のバランスと枠体を求めて1977年に生まれたのがこのクロックです。
発売当時、恐らく衝撃的であったその「そっけなさ」は、今となってはあたかもモダンクロックの基本のように感じられます。
敢えて塗られた時計枠体のゴールド色が唯一の装飾かもしれません。
Design:渡辺 力