Drow wall clock ドロー ウォール クロック
数字を文字盤にレイアウトしたり分解したりしていると、時計に出来る書体とそうではない書体がある事に気が付きます。
多くの書体は時計に合わせ数字の形状を微調整する必要があるはずで、したがって、時計のデザインは書体を見つける作業が中心になると思います。
苦労して見つけた理想的な書体は、表情や性格、愛敬といった、具体的な言葉では表現しにくい何かを時計に与えてくれます。
この時計のデザインは、線を少しずつ数字に近づけていくとどんな表情が出来るだろうか、
そう思いながら線を足したり引いたりしながら作っている過程で見つけました。
時計のレイアウトでだけ数字と認識できる指標に留めたことで、表情のあるラインの時計が出来ました。
ドームガラスの白い線の時計は正統派の佇まいで空間の一部になることを考え、薄い枠のフラットガラスの時計は
反転のデザインにして空間のアクセントとなるようアレンジしています。
■小池和也
1980年大阪府出身。2003年からデザイン会社に勤務。チーフデザイナーとして顧問クライアントのデザイン、自社製品のデザイン及び開発に携わる。
2012年Doogdesign.設立。現在、日用品、ステーショナリー、家具、家電などの工業デザインを中心に、企業や地場産業のブランド開発、クリエイティブディレクションなど、
国内外のプロジェクトに携わっている。
受賞歴:Good Design Award、iF Design Award、Taiwan Excellence Award 等
■Lemnos
1984年時計メーカーとして独立。著名なデザイナーとプロジェクトを組み、常に新しいことにチャレンジしているブランドです。
ときには凛と佇む花のように、ときには光輝く宝石のように。毎日のなにげなく、何度も目にするものだからこそ、あなたのいる空間を豊かにする存在であってほしい。この思いを大切に数々の名品を発表してきました。
素材と対話し、その素材が持つ魅力を最大限に引き出す。その結果、移りゆく時間とは裏腹に時が経っても色あせないデザインが生まれます。
革新的かつ永続的な美しさを提案し続け、グッドデザイン賞をはじめ、国内外で数々の賞を受賞し高い評価を得ています。