RoomClipユーザーさんの意見でキッチン収納アイテムがリニューアル!
前編のキッチンストッカー、中編のレンジ台に続き、RoomClipの人気ユーザーさんの意見を取り入れて山善さんが発売するキッチンアイテムのレポートをお届けします!
最終回となる今回紹介するアイテムは食器棚です。実はユーザーさんから最も容赦無い声がたくさん寄せられたのがこのアイテム。そしてその分、「いい商品になった!」と山善の担当者さんは自信を覗かせています。
「食器の収納」から「食生活をまとめる収納」へ〜食器棚〜
こちらが元々の食器棚。一人暮らし層を想定して、普通の家の食器棚の機能はそのままに、単身者向け家庭で置きやすいサイズにしてあります。
この食器棚は、単身赴任のお父さんや、大学進学で初めての一人暮らしをするお子さんの使用を想定して作られた商品で、実は安定して売れ続けているのです。ただ、座談会に参加したRoomClip人気ユーザーさんからは見てすぐに多数のツッコミが入ってしまいました。
「単身赴任のお父さんや一人暮らしの大学生の家にはそもそも食器の数が少ないし、ガラス張りで見せる収納をするようなオシャレな食器も持っていないと思いますよ」
「棚の奥行きが中途半端じゃないですか?特に真ん中の引き出しはカトラリーを入れて使うんだろうけど、きちんと入らないですよね」
「外観が残念すぎます。取っ手もださいし、質感が化粧紙そのもので、家に置きたくないって思っちゃいました」
辛辣な意見に頭を抱えつつ、山善さんは社内ミーティングや商品開発会議を繰り返して、現実的なリニューアルのアイデアを出し合いました。
こうしてリニューアルしてできたアイテムがこちらです!
ぱっと見でも色やガラス・取っ手の素材感などが大きく変わりましたが、他にも多くのリニューアルポイントが隠れています。
買いに行くどのような点が、どのような意見によって変わったのか、詳しく見ていきましょう。
使いやすいサイズに
「もともと購入者様からは『一人暮らしにぴったりのサイズでちょうどいい』という評価を頂いています。部屋の中で、食器だけでなく生活用品もまとめて収納しやすくするということをテーマにしました」
通常の食器棚は奥行きは40センチ程度なのですが、元の商品は「コンパクト」をテーマに、29センチにしていました。しかし、RoomClipのユーザーさんの収納を見てみると…
カトラリーケースや収納ケースを組み合わせて、「空間を仕切る」収納をしている人がほとんどです。一人暮らしだと保存食品なども増えてくるはず。こうしたかごをうまく使って、整理収納しやすいように、奥行きを6.5センチ長くリニューアルしました。
生活に馴染む外観に
見た目も大きく変えました。
たとえば一番目立つガラス戸。これまでは完全な透明ガラスで「食器を見せる収納」になっていましたが、ガラスを半透明のミストガラスにしたことで、「生活感を上手に隠せる収納」になりました。
イメージしたのは、naoさんのこの収納。
これによって、雑多になりがちな一人暮らしの収納もきれいに見えるようになります。食器だけでなく、例えば本やDVD、ゲームなども生活感を隠しながら収納できます。そして、取っ手のデザインは、座談会に参加してくれたranranさんのおうちを参考にしたそうです。
左がこれまでの取っ手、右が新しい取っ手です。取っ手が変わるだけで、ぐっとイメージが変わりました。
「コストを考えて最初に削るのが取っ手の選択肢でした。毎日触れるもの、見えるものなので、今回はこだわりたいと思いました。」
さらに、高さが120センチと、上に物を置くのにちょうど良いサイズなので、天板の上に色々なアイテムを置きやすいように、落下防止の枠をつけました。
「部品の一部のように思ってしまっていた天板ですが、ちゃんとモノを置く棚として耐久性も従来より上げました」
実は座談会で辛辣な意見が続々寄せられているとき、RoomClipの担当者としては内心ヒヤヒヤしていました。だけど、山善の担当者さんは(おそらく心が折れそうになりながら)、メモをたくさん取りながら耳を傾けてくれていました。10年以上売れ続けているロングセラーアイテムなのにもかかわらず(!)です。
そして生まれ変わったこの食器棚。ぱっと見では分かりにくいですが、細かいところがたくさんリニューアルされました。「売れているのだから良い」ではなく、「本当にユーザーさんの使い方を想定して、よりよい形に変える」という今回の取り組みに込めた思いが現れたアイテムになったのではないかな、と思います。
ユーザー目線、生活と暮らしを考える重要さ
いかがだったでしょうか。
RoomClipは「日常の創造性を応援する」というテーマで、ユーザーの皆さんの住まいや日々の暮らしの工夫の写真が、いろいろな人に伝わるような取り組みをしています。
今回の山善さんとRoomClipの取り組みは、まさにRoomClipユーザーさんが様々にしている工夫を取り入れて、実際に商品を開発するというRoomClipにとっても山善さんにとっても大きな取り組みになりました。
特に今回やはり山善の大村さんもRoomClipの担当者としても気にしていたのが、座談会に参加してくれたユーザーさんたちの反応です。ただ前編で紹介したキッチンストッカーを見たユーザーさんたちは、すぐに驚きと喜びの声をメールでくださいました。
「ストッカー、リニューアルしたんですね♡あの時の声が実際に形になり嬉しく、感激です♡一番ビックリしたのは『無塗装ってゆうのがすごい!!』と思いました!」
「あの時みんなでほぼ思いつきで色々話した事が全部と言っていいくらい形になってる事に感動しました。さすが山善さんですね(笑)」
実際に座談会に参加したユーザーさんたちは一足先にキッチンストッカーをDIYし始めてくれています。(山善の大村さんとRoomClipの担当者で施策したストッカーとの完成度の違いにびっくりしています)
キッチンストッカーも、レンジ台も、食器棚も、今回リニューアルしたアイテムは、どれも「使いやすい!」と思わず唸ってしまうものばかりになりました。
「今回の取り組みで気づいたことは、私たちのくらしが大小さまざまに変化しているということでした。"きっかけ"がないとなかなか手がつけられないでしょうが、皆さんもぜひご自宅の収納を見直してみてください。きっといろいろな発見があるはずです!」
RoomClip運営チームとしても、今回の座談会などの取り組みを通して、くらしの変化を素直に見つめながら、より使いやすい収納などについて考えて、変化させていくことの大切さを改めて実感しました。
RoomClip人気ユーザーさんの意見を取り入れた、これらのアイテムがお役にたてたりすると、RoomClip運営チーム、そして山善一同とっても嬉しいです!
「RoomClipユーザーさんのダメ出しで山善のキッチンアイテムが生まれ変わったよ」