360°CONTAINERの大きな特徴はこの水平回旋するトレイ部分。何も考えずにトレイをバラバラの位置に回しても、あるいは一段だけ回したままにしても、むしろそれが絵になってしまうという耽美なワゴンです。デザイナーであるグルチッチ氏がどこまで意図していたのかは分かりませんが、『キッチリさせない方が絵になる』収納なんてそうそうありません。トレイの外側が重さでたるみ、他のトレイに干渉して擦れる…なんて事も、当然ありません。これはよくよく考えてみると凄い事で、マスプロダクトとして非常に素晴らしい設計がされている事の証左です。類似品にありがちな卑小なストレスとは無縁です。この写真ではホビールームの楽譜を収納しています。ブルーグレーの表紙の楽譜たちは昔からデザインが全く変わらない定番の輸入モノ。割とガチ目のピアノ教育を受けた方であれば、このブルーグレーに愛憎入り混じる想いを抱く方も少なくないはずです。こうしてブラックの棚の中に収めると、かつて私を散々苦しめたこの色もどこか上品かつ無害(?)に見えるから不思議なものです。天板部分にはカメリアを模ったCHANELのアロマストーンを置いています。ワゴンを動かす度にワンテンポ遅れて追いかけてくるアロマがartyな気分を盛り上げてくれます。