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Envy
第一章 ~出会いは突然に~ 夜勤明けのある朝、16時間の勤務を終え、重い身体にあと一踏ん張りとアクセルを踏み40分かけて束の間の休息を得るために家路に着いた。 いつもの車、いつもの道、いつもの駐車場、いつものマンション、いつもの玄関、ただ1つ違うのは玄関の先の廊下に歩みを進めた瞬間に、私の嗅覚に訴える微かな異臭である。それは、どこで何が起きているのか瞬時に頭をよぎるほど刺激的なトリガーであった。私の足は歩む速度を増し一直線に台所へと私を運んだ。 そして視界に入るのは昨日ゴミ箱に入れ忘れた袋だ。その袋には、我こそはと主張の強い猛者(ゴミ)たちの群れ。幸いなことに最大の難敵である生ゴミはあらかじめ別の袋に入れられ、その口は固く閉ざされていた。そうでなければ微かな異臭では収まらなかったであろう。 すぐさま奴らを蓋付きのゴミ箱に封印した。蓋の裏には消臭・防虫効果のある薬剤が散布されるシートが貼り付けてある。作業を終え、一瞬安堵するが直ちにある一点に視線を奪われた。 私は一匹のコバエに出会ったのだ。続編あります👀

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