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bonobono54
三越英国展で求めたターナーの絵画🖼(版画)が配送されて来ました。15世紀くらいに遡って紅茶の事を勉強してくると必ず重要人物として何十人ものウィリアムさんに出会うのですが、そのうちの2人、このターナーさんも壁紙のモリスさんも「ウィリアム」です。山下達郎の曲、「ターナーの機関車」のもとになった原題「RAIN, STEAM AND SPEED」。産業革命に差し掛かると都会の工場経営者は温かいミルクティーを長時間労働の休憩時間に労働者達に提供すると事故が減り、能率と生産性が上がるという事に気付きます。お茶は上流階級の物でしたが、次第に(品質はともかく)庶民も手に入れられるようになっていました。それまでは質の悪い、薄い地ビール⁈みたいなお酒を大人も子供も飲んでいたのです。ですから、ロンドン市内も郊外も酔っ払いやアル中が道の至る所にいたそうです。(水は衛生的にもそのままでは飲めませんでした)ミルクで薄めて量を嵩増しした安価な紅茶でも労働者の生活のクオリティは格段に良くなります。この少し前の時代、紅茶に欠かせない砂糖とアメリカの綿花プランテーションの為の奴隷とアフリカや他の大陸制覇に必要な武器の循環を大西洋で行います。いわゆる「大西洋の三角貿易」といわれるものです。ターナーはそんな時代の事象を描いたイギリスロマン派の代表格の画家。このレインスチームアンドスピードはロンドンに近いテムズ川の鉄橋を市内に向かって猛スピードで走る機関車と川でのんびり魚を釣る釣り人や反対岸で作業する農夫を産業革命従事者と第二次産業従事者の対比をテーマにしているようです。以前から気になっていた絵(版画)が額付きで、催事場で見つけられてとてもラッキーでした。

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