ステイホームの期間に、おうち時間の大切さを実感した人も多いはず。それと同時に、おうちで過ごす時間が長いからこそ、“気になる場所”も見つかったりしていませんか?その問題、大掛かりなリフォームではなく、プチリノベで解決できるかもしれません!
玄関をもっと「気持ちいい空間」に!
今回の記事のテーマは、「玄関のプチリノベ」。家族にとってポジティブな気持ちで出かけられる、そして帰ってきてリラックスできる玄関にしたいですよね。おうちの第一印象が決まる場所でもあるので、家族以外にも「気持ちいい空間」と感じてもらえるようにしたいもの。
理想が叶う!玄関のプチリノベのポイントを「建築のプロ」に聞いてみた
「玄関をもっと素敵にしたい!」と思っても、そもそもどんなことができるのかイメージしにくい、という人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、理想の玄関を実現されているユーザーさんの投稿をもとに、建築のプロに玄関リノベのポイントについて伺いました。
お話を伺ったのは、おしゃれ建材サイト「HAGS」のデザイナーであり、建築士の資格を持つ野竹幸朋さん。わが家の玄関を素敵にするヒントがきっと見つかりますよ!
建築デザイナー・ライフカラースタイリスト・二級建築士
野竹幸朋さん
設計事務所にて新築住宅・大規模建築の設計デザインを行い、その後フィールドを新築からリノベーション領域に移す。リノベーション会社にて住宅リノベーション店舗リノベーションの設計デザイン施工管理を行ったのち、WAKUWAKUにてリノベーション事業を牽引。現在HAGSの商品開発・デザイン、HAGSアイテムをかけ合わせた空間デザインを手がけている。
WAKUWAKUでの代表的な実績:日本テレビ「有吉ゼミ」ヒロミのリフォーム企画監修/クックパッド社共同開発のオリジナルキッチン開発/離婚しない家開発 ほか
空間づくりのプロが伝授!玄関プチリノベのポイント
玄関のリノベーションについては、大きく2つのパターンがあります。違いは、収納スペースの考え方。収納スペースを隠してスッキリ広々と見せる玄関と、収納スペースをあえてオープンにする玄関です。リノベをされたユーザーさんの投稿をもとに、それぞれの良さと空間の使い方について、野竹さんに伺いました。
①収納スペースをつくり、広々とした玄関にするコツ
ウォークインクロークを玄関の奥に配置する
「空間のベースカラーはホワイトで広く明るい印象をつくり、玉石の洗い出しのような床の雰囲気がとても素敵な玄関ですね。引き戸や棚板に無垢の木を使うことで、寒々しい印象になりがちな玄関に温かみを与え、より落ち着きある空間に仕上がっています。
玄関から入ってすぐ右手に高さのない玄関収納があり、さらに奥にはウォークインクローク(写真手前)が配置されています。玄関扉を開けた時に玄関クロークの中が見えないようにすることで、よりすっきりときれいな印象の玄関になっています。」
◼︎HAGS TOPICS!
*HAGS TOPICSでは、野竹さんおすすめのプチリノベアイデアをご紹介します!
「天井の素材選びも意外と重要なポイント。Yoshinarhythmさん宅の玄関は、余計なものは削ぎ落とし、スッキリと好印象な空間。一方で、お部屋の印象をガラッと変えたり印象的な空間にしたい場合は、上の写真のように、天井に木のパネルを張ることをオススメします。また、天井パネルと無垢フロアは使用する木材のトーンを揃えると、お部屋の印象がスッキリまとまります。」
靴収納にロールスクリーンを使う
「玄関に入ってすぐ横に見える、やわらかく特徴的なアーチを描いた開口が、奥の空間への期待感を演出していますね。シューズクロークに入ると、扉のないオープン棚の靴収納がありますが(写真左)、ロールスクリーンを設置したことで、仮に雑多な感じになっていてもサッと隠せて、なおかつ、手前の入り口部分でドアを設ける必要がなく、広くスッキリとした印象の玄関になっています。」
◼︎HAGS TOPICS!
「tomoさんは靴の収納スペースに美しい影をつくるシーリングライトを使われていますが、こういった照明器具で“遊ぶ”ことで、空間に動きを出すことができます。木製のペンダント照明を吊るすなどの方法で、カントリー感をプラスする手もありますよ。」
②見せる収納スペースで、明るくオープンな玄関にするコツ
印象的なアイテムを配置する
「古材とモルタルというラフさのある素材を使い、シンプルでラスティックな空間を実現されています。重心を下に持ってくることで視線が自然と下に行くので圧迫感がなく、空間の高さや広さが感じられる玄関です。黒板塗装を施した壁面と落ち着いた色合いの古材の組み合わせで、色のトーンを合わせているのも素敵ですね。」
◼︎HAGS TOPICS!
「kazuuuuさんの玄関では赤い自転車がパッと目に入りますが、このように印象的なアイテムがあることで玄関の雰囲気はガラッと変わります。ペンダントライトを設置したり、長押*を流木に変えたり、ポイントになるアイテムを取り入れるのがオススメです。」
*長押…日本建築で、柱から柱へ渡して壁に取り付ける横木。
「見せる」と「隠す」のバランスをとる
「味のある足場板を活用した棚板、コンクリートむき出しの天井で、ワイルドさを上手に表現されていますね。またデッドスペースの壁面に穴あきボード(有孔ボード)を取り付けることで引っ掛ける収納を作り、収納量アップを実現されています。なお、見せる収納はバランスが大事。どの程度『見せる』のか、あるいは『隠す』のかをしっかり考えておく必要があります。」
◼︎HAGS TOPICS!
「Hottyさんのおうちのようなオープンな土間スペースに憧れるけど、『隠しておきたいものがたくさん......』という人も多いはず。そんな場合は、土間の入り口に壁をつくります。その壁の裏に見せたくないものを収納する方法です。完全に『目隠し用の壁』にしてしまうのではなく、上の写真のようにアイストップ*となるような壁にすると◎。オシャレ感と同時に、きれいで整った印象になります。」
*アイストップ…人の視線を受け止めるためのオブジェなど。
圧迫感を感じさせない工夫をする
「大きな窓から注ぐやわらかい光と、ノスタルジックな空気感が心地よい玄関スペースです。素朴な質感の古材が、空間にマッチしています。ベースカラーのホワイトとグレー、アクセントでアイアンやサッシのブラックでスッキリとまとめたバランスの良さが◎。
開口部が大きく空間が明るいことに加え、靴のサイズや種類を整理してきれいに並べているので、ずらりと並んでいても圧迫感がなく、スッキリ見えますね。」
◼︎HAGS TOPICS!
「『taruさんの玄関のようにキレイな状態を保つのが難しそう......』という人は、目隠しにウッドブラインドを使う方法も。圧迫感が気になる場合は、棚をランダムに配置したり、棚の段数を減らしたりすると抜け感が出ます。天井にスポットライトをつければ、ショップのディスプレイ風に! 」
<番外編>玄関スペースを「広げる」という選択肢も!
「うちは玄関スペースがこんなに広くないし…」「マンションの玄関リノベは難しそう」という人も、実は方法があるんです!数多くのリノベーション案件を手がけてきた野竹さんが、意外なアイデアを紹介してくれました。
「一般的なマンションの玄関で想像すると、家族全員分の靴やアウトドアアイテムなどが収納しきれず、どうしても圧迫感が出てしまいます。その解決策のひとつとして、玄関スペースを隣の部屋まで広げて、シュークローク、または土間にするという選択肢があります。
例えば、玄関の隣に6畳の寝室があるとします。リビングで過ごす時間が最も長く、基本的に寝室は「寝るだけ」の場所なのであれば、6畳の寝室を少し小さめの4畳にすることで、玄関に2畳分を譲ることができるんです。」
理想の玄関をつくりたい人は、HAGSの資料をチェック!
RoomClipユーザーさんの投稿を見て「プチリノベに興味が出てきた!」という人は、ぜひHAGSの事例集&商品カタログをチェックしてみて。玄関に限らず、おうちのさまざまなリノベーション事例や照明器具や建具などの素敵なアイテムがたくさん紹介されていますよ。
デザインと機能性をあわせもつ魅力的な建材を、リノベーションのプロが厳選。大小さまざまなプチリノベを提案してくれる「HAGS」で、理想のおうちづくりの第1歩を踏み出してみませんか?