「薄暗さが秘訣。ひっそりと穏やかに、ビンテージライクと暮らしを味わう家」 by H-iroyaさん

「薄暗さが秘訣。ひっそりと穏やかに、ビンテージライクと暮らしを味わう家」 by H-iroyaさん

RoomClipに登録された新しいユーザーさんの中から、毎回お一人をピックアップしてご紹介する本連載。今回は、じっくりと趣に浸らせてくれる、ディープで少しダークなビンテージスタイルのインテリアづくりをされているH-iroyaさんと、そのお宅をご紹介します。

今回ご紹介するのはこの方です!

築21年の自宅をフルリノベーションし、今年の5月に完成しました。ビンテージアメリカンな雰囲気をベースに、自分が歳を重ねても落ち着く雰囲気、空間を目指しています。杉板にウッドロングエコを塗布した外壁を採用することで、室内外ともに経年変化を楽しめる家が完成したと思います。

暮らしやすさを追求した閑静な空間

じわりと染み入る薄暗さの魅力

ご家族6人が暮らすH-iroyaさん宅は、6LDKの2階建てです。ビンテージアメリカンの雰囲気をベースにフルリノベーションされたというお住まいは、玄関からその趣の深さを楽しませてくれます。住まいの雰囲気を象徴するような、黒いドアを開くとどんな空間が待っているのでしょう。

まずは、暮らしの中心であるLDKから拝見していきます。家づくりをする際、最もこだわったのが空間の薄暗さなのだそうです。薄暗いという響きは、インテリアではネガティブなイメージがあるかもしれませんが、この空間を見ると、きっとその意識が180度変わるはずです。改めて思い返してみれば、上質なリラックス感を追求したホテルやカフェの照明が薄暗いことに気が付きます。薄暗いゆえに閑静で、ビンテージスタイルの家具たちの美しさが浮き立つのが、H-iroyaさんのつくり出す空間の魅力です。

また、LDKの一角に土間スペースがあるのもH-iroyaさん宅ならではの魅力のひとつです。設置された薪ストーブが、アメリカンビンテージなインテリアの雰囲気を、いっそう深く掘り下げていますね。土間なので、アクセントとしても映える観葉植物の管理や、ペットのハムスターのお散歩にも重宝するのだそう。特に冬場、薄暗さの中にふっと明かりをともす、ストーブの炎の美しさは格別ではないでしょうか……。光景を想像しただけで、ワクワクしてきます。

美しさを兼ね備えた機能性

土間スペース以外にも、H-iroyaさん宅の中ではさまざまな機能美と出会うことができます。特にキッチンは、暮らしていく上で利便性をより多く求めたくなる場所です。さっそく、ストーブを別角度から見ると視界に入る、カフェカウンター然とした素敵なキッチンにフォーカスしていきましょう。

シンクのついたカウンターは、汚れや水、傷に強いモールテックスの天板に真鍮の水栓がなんともオシャレな、魅せるスポットです。水栓のどこかレトロな佇まいは、アートやオブジェのように目を楽しませてくれますね。ちなみに、シンクに向かって右側についているのは、予洗い用のシャワー水栓。どこまでも気の利いた仕様に、うっとりしてしまいます。

背面は、カウンターと同じデザインの造作収納になっています。たっぷりある引き出しは、食器・調理器具から調味料、キッチン周りの消耗品まですべて収納できる、素敵なキッチンの佇まいをキープする縁の下の力持ち的存在です。さらに、キッチンの奥には続きでパントリーもある充実ぶり。6人家族を支えるキッチンは、ものもきっと多くなりますが、これだけ懐の深い収納があれば、生活感があふれることはなさそうですね。インテリアに溶け込む見た目も、それを無理なく支える機能も素晴らしいです。

奥様思いの秀逸な動線設計

H-iroyaさんが家づくりで大切にしたことは、薄暗さの他にもうひとつあるそうです。それが、奥様が日々快適に家事ができる環境であること。家族全員の健やかな日常は、奥様の努力あってこそ……少しでも気持ちよく、少しでも楽にできるようにという深い愛情を感じます。そんな愛情が顕著に見えるのが、こちらのダイニングテーブル後ろにあるドアの向こう側なんです。

ドアの向こうはまずウォークインクローゼットになっています。そのウォークインクローゼットの中にあるドアの向こうは、洗濯機のある家事室。そしてそのさらに奥は、パウダールームです。これらそれぞれのドアを開放してみると、家事動線がゆったりと一直線に続いていることが分かります。さらに、パウダールームは玄関にすぐつながるため、帰宅→手洗い→洗い物を出して→着替え→LDKへというように、奥様以外のご家族みなさんにとっても快適な生活動線なんです。秀逸ですね。

H-iroyaさん宅は、趣をより深く味わえる薄暗さと、懐の深さ、そして愛情の深さで、閑静で快適な暮らしを叶える家でした。だから、いつだってご家族の笑顔があふれていそう。温かく、朗らか、思わずずっととどまりたくなる空間です。ぜひ、家づくりの参考にしてみてください。

H-iroyaさん邸の間取り図

H-iroyaさん宅は、2階建て6LDKの間取りです。1階は、生活動線と家事動線に添った充実の共有空間、2階には、ご家族それぞれの個室が並びます。快適に暮らすために計算された間取りと、ビンテージな雰囲気を盛り上げる薄暗さ、それゆえに得られる穏やかなリラックス感、どれもが魅力的なお住まいです。

H-iroyaさんへの5つの質問

RoomClip mag編集部
RoomClip mag編集部

お部屋のインテリアテーマやこだわっていることを教えてください

H-iroyaさん

家づくりをする上での1番のコンセプトは、『薄暗い家』です。皆さんの同意はなかなか得られないかもしれませんが(笑)。真っ白な壁に、眩しいぐらい光が差し込むような雰囲気もちろん素敵だと思うのですが、個人的に薄暗い雰囲気が好きなので、家中の窓にすべてウッドブラインドを設置し、自由に光の調節ができるようしました。また、薄暗さを増長させるため、壁の塗装や造作家具なども全て、グレーベースの色を選んでいます。

インテリアに関しては、新品ピカピカ、ツヤツヤ、カラフルなモノが苦手なので、自然とアンティークやビンテージ家具に寄って行きます。新品であってもビンテージ加工がされているような雰囲気のものが好きです。

RoomClip mag編集部
RoomClip mag編集部

インテリア関連の好きなブランドやショップを教えてください

H-iroyaさん

家具屋さんなら、地元にあるイーズアンティークさん、イーズライフさん、アナザーライフさんがお気に入りです。ブランドなら、アクメファニチャーやクラッシュゲートのノットアンティークスというラインが気に入っています。

RoomClip mag編集部
RoomClip mag編集部

インテリア関連で最近買ってよかったものがあれば教えてください

H-iroyaさん

ドウダンツツジを生けたデミジョンボトルを古道具屋さんで買いました。緑ガラスのものが多いですが、透明で大きなサイズを見つけて即買いしました。

RoomClip mag編集部
RoomClip mag編集部

インテリア以外でこだわっているモノやコトを教えてください

H-iroyaさん

なによりも、妻が快適に家事ができることを考えて家づくりをしました。家事動線はもちろん、キッチンや家事室にも埋め込み式のエアコンを設置するなど、見えないところにもこだわっています。

最近は、植物収集にハマっていて観葉植物の他、コーデックスやビザールプランツと呼ばれるような、ちょっと珍しいものを中心に集めているところです。

RoomClip mag編集部
RoomClip mag編集部

RoomClipでやってみたいことや期待していることがあれば教えてください

H-iroyaさん

まず、この度、貴重な機会をくださった編集部の皆さんに感謝申し上げます。わざわざ家を薄暗くつくる人はなかなかいないと思いますが、少しでも家づくりの参考になれば嬉しく思います。まだ引っ越したばかりなので、今後は収納と庭造りを頑張りたいです。これからも引き続き、皆さんの投稿をいろいろと参考にさせてください。フォロー、コメントも大歓迎です!気軽に絡んでください!

H-iroyaさんのお部屋ギャラリー

クリックすると大きいサイズでみることができます。


H-iroyaさんはご紹介した他にもRoomClipに素敵なインテリアを投稿していらっしゃいます。ぜひご覧下さい!

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