「リノベで手に入れた、ヒュッゲな暮らしを叶えるお店のような家」 by moo56co6さん

「リノベで手に入れた、ヒュッゲな暮らしを叶えるお店のような家」 by moo56co6さん

RoomClipに登録された新しいユーザーさんの中から、毎回お一人をピックアップしてご紹介する本連載。今回ご紹介するのは、北欧の人々の『ヒュッゲな暮らし』に見る、充実感や幸福感で心を満たす豊かさを大切にできるお家づくりをされている、moo56co6さんです。誰もが思わず長居したくなるような、素敵な空間に込められた数々のこだわりを紐解きます。

今回ご紹介するのはこの方です!

築42年のマンションをリノベし、夫婦で暮らしています。自分の好きを詰め込んだお家に暮らすことが小さい頃からの夢でしたので、デザインはプロ(設計士さんやデザイナーさん)のお力はあえて借りず自分たち(素人)で考えました。既存設備も活用し費用を抑えながら、100%理想通りの空間を実現することができました。古い建物に暮らす不便や不安はありますが、この家と共に歳を重ねることを楽しみたいと思っています。

どんな時も心地良い居場所が見つかる

開放感、風通し、眺望、すべてそろったワンルーム

moo56co6さんご夫婦のお宅は、玄関をあがりすぐの扉を開くと、広く開放的なワンルームになっています。寝室だけは透明なガラスの引き戸で仕切られていますが、基本は壁で区切らずオープンにすることで開放感を大切にされたのだそう。だからこそ、三方向に眺望を贅沢なほどに楽しめる開口があります。『お部屋のどこにいても海や空が見えて、気持ちの良い風が通ります』とmoo56co6さん。

特に印象的に映るのは、お家の真ん中に配置されているキッチンとそれを囲むL字カウンターです。どこかレトロで懐かしく、親しみやすさを感じられる雰囲気や色合いは、会話を楽しむカフェやスナックのよう。ずーっと憧れ続けていたという平田タイルの『オールドフランセ』の壁と、クラシックなウッドパネルを採用したカウンターの組み合わせが特にお気に入りだと話してくれました。

ラフな雰囲気と気の利いた切り替え

ちょうどカウンターの上ほどにある天井は、コンクリートの梁が躯体現しになっています。この梁はワンルームのお部屋全体を横に貫く大きな存在。インテリアにも、無骨さやラフさといったいい味わいを与えています。

さらに梁のラインとリンクするように、床も切り替わっているというのが粋なところ。玄関から見て手前側は、無垢のパーケットフローリング。カウンターの色目と合うように、オイル塗装仕上げを施すこだわりようです。そして奥側(キッチン側)は、東リの『ピエスタ』というダークカラーのフロアタイル。この2種類の床材の間に見切り材として、細いゴールドの目地棒があしらわれているのもなんとも素敵です。さりげないアクセントにもきちんと物語やこだわりを感じることができるのも、moo56co6さん宅が魅力的たる所以(ゆえん)ではないでしょうか。

過ごし方に寄り添ってくれるたくさんの椅子

床の見切り材を追った目線の先に見えていたのはこちらの『本棚とテーブルコーナー』です。一般的なお家のように、リビング・ダイニング・キッチンではなく、すべての場所がさまざまなくつろぎ方を提案してくれる自由な場所になっているのも、moo56co6さん宅ならではの特徴だと感じました。丸いウォールナットのテーブルに、テイストの異なる4つのチェアを合わせたこちらは、コーヒーやお酒を飲んだり、外の景色や大好きな本棚を眺めたりと、ホテルのラウンジのような感覚でくつろぐことができます。

カフェのようで、バーのようで、スナックのようでもあり、ホテルラウンジのようでもある。そんなあらゆる心地良い空間を体験できるmoo56co6さん宅には、たくさんの椅子があります。実際に暮らしているのはご夫婦のみと考えると、少し多い印象です。けれどもそこには深い思いとこだわりがありました。それは『デンマークでは多くの方が初任給で椅子を買う』という話を聞いた時に受けた、moo56co6さんの感銘がはじまり。

椅子を『大切な場所』と考えるから、デンマークのお家には『素敵な場所』となる椅子が多くあると言います。だからmoo56co6さんは、空間を壁で区切るのではなく、広く自由なワンルームと色々な椅子で気分や時間帯に合った過ごし方ができるたくさんの『居場所』をつくることにされたそうです。そしてそれは、ご夫婦だけの居場所ではありません。お家を訪れるたくさんの人にとっての、安らげる場所にもなります。自然と人が集まり、各々が幸福で充実した時間を過ごせるあたたかなお家。まさに『ヒュッゲ』です。素敵なご夫婦が叶えた理想のお家に、是非引き続き注目してみてください。

moo56co6さん邸の間取り図

moo56co6さん宅は、玄関から扉を一枚挟んですぐ広いワンルームという間取りです。リノベーションで壁という壁を排し、開放感にこだわった空間は、眺望も風通しも、自由度も抜群。あえてLDKではなく、お店のようにくつろぎ方を選べるレイアウトにされているのも特徴です。同じ一つの空間であっても、過ごす場所によってまったく異なる景色が楽しめるのではないでしょうか。

moo56co6さんへの5つの質問

RoomClip mag編集部
RoomClip mag編集部

お部屋のインテリアテーマやこだわっていることを教えてください

moo56co6さん

テーマは『お店みたいな家』です。部屋の中心に配置した大きなダイニングカウンター、あちこちに置いた異なる椅子たちで、たくさんの『居場所』をつくりました。ラフな雰囲気を出すために、部屋の中央を貫く天井の梁をコンクリートの躯体現しにしているのもポイントです。ちなみに、この梁に合わせて床材を切りかえることで、ゆるやかに空間を分けています。

RoomClip mag編集部
RoomClip mag編集部

インテリア関連の好きなブランドやショップを教えてください

moo56co6さん

特にこれ!というブランドはないのですが……築40年以上の我が家に合う、時間の経過が味わいをもたらすようなアイテムを選ぶようにしています。1960年代のリプロダクトであるストライプのソファや、昔の学校椅子のような雰囲気のダイニングチェア、照明器具をはじめ経年変化が楽しみな真鍮製のアイテムも多いです。時代を問わない普遍的な美しさがあるYチェアは、特に気に入っています。

RoomClip mag編集部
RoomClip mag編集部

インテリア関連で最近買ってよかったものがあれば教えてください

moo56co6さん

Panasonicのレイアウトフリーテレビです。壁がほとんどない我が家は、テレビを固定して設置することが難しかったため、最初は消去法でこのテレビを選択しました。結果、チューナーと無線接続されていたり、台にキャスターがついていたりするため、コンセントさえつなげばコロコロとお部屋のどこにでも運べるので大変便利でした!ご飯を食べながら、ソファでくつろぎながら、寝室に横になって……どんな時もどこででもテレビや映画、動画を楽しめます。スタイリッシュな見た目も気に入っています。

RoomClip mag編集部
RoomClip mag編集部

インテリア以外でこだわっているモノやコトを教えてください

moo56co6さん

夫婦共に人を自宅に招くことが好きです。少人数でも、大人数でも、大人も子どもも、来てくれた方がくつろいだ気分で飲んだり食べたりできるように、メニューを考えたり、季節のお花を飾ったり、アロマを焚いたり工夫をしています。ゲストの顔触れや好みを思い浮かべながら、あれこれ考えるのは楽しいです。自分たちが心から素敵だと思えるインテリアに囲まれて、家族や友人たちと心地よくあたたかい時間を過ごす、北欧の方たちの『ヒュッゲな暮らし』が理想です。

RoomClip mag編集部
RoomClip mag編集部

RoomClipでやってみたいことや期待していることがあれば教えてください

moo56co6さん

お家づくりにあたって、RoomClipさんに掲載されている皆さんのインテリアや暮らしの様子をたくさん参考にさせていただきました。これほどの情報をすべて無料で見せていただけるなんて……と、この時代に感謝する日々でした。そして、皆さんの好きがつまった十人十色の『暮らし』 って、なんて素敵なんだろうと思います。私たちが家づくりの中で得たささやかな情報や、日々の暮らしで感じたことが、この世のたったお一方にでもいいので、届いたなら本当にうれしく思います。

moo56co6さんのお部屋ギャラリー

クリックすると大きいサイズでみることができます。


moo56co6さんはご紹介した他にもRoomClipに素敵なインテリアを投稿していらっしゃいます。ぜひご覧下さい!

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