第2回目の記事では、実際にZEH仕様でお家を建てられた、RoomClipユーザーのmaaLさんにインタビューさせていただきました!家を建てる人だけでなく、賃貸など新しい住まいを探している人にも、理想の住まい選びの参考になるエピソードがたくさん詰まっています。ぜひチェックしてくださいね♪
家族で思い描いた、自分たちらしい暮らしかた

maaLさんが家を建てようと思ったのは、2019年ごろから。一番下のお子さんが大学生になるまでに、家族全員の部屋があった方がいいな、と思ったのがきっかけです。
以前お住まいだったマンションは手狭さを感じることもありつつ、その分家族と密にコミュニケーションが取れるなど、良い面もあったといいます。
一方、室内でたくさんの植物を育てているうちに、「外の空間に広がっていくような、アウトドアリビングがある家で暮らしたい」という思いも生まれていたそう。maaLさんご夫妻はそんな理想の住まいを求めて、さまざまな住宅展示場や見学会を巡っていました。
“理想の暮らしが叶う場所”を見つけるまで
maaLさんが現在お住まいの土地と巡り合ったのは数年前、お散歩中の偶然のできごとでした。当時、その高台の土地には空き家があり、「ここがいつか売りに出たらいいな」と思ったそう。実際にその空き家が売りに出されたときは広さや予算が合わず見送ったものの、さらに数年後、更地になって売りに出されたことを知り、maaLさんが勇気を出して問い合わせてみたところ、「残り1区画」であることが分かりました。想像した通り、眺めの良い土地だったこと、ハウスメーカーの担当者さんが「とても良い人だった」ことで、「ここに家を建てよう!」という決心が固まったといいます。
「不動産情報サイトをチェックするときは、建築条件付きの土地を避けていたんです。でも今の土地は建築条件付きではあるものの、自分たちが『こうしたい』と思っていたこと、例えば『水まわり設備やリビングを2階につくる』、『地震対策で耐震ダンパーを入れる』などの希望も、標準プランで実現できることが分かったんです」
運命の出会いを果たしたmaaLさん。時間をかけて見つけた理想の土地での家づくりは、どんなふうに進んでいったのでしょうか。
ZEH仕様にした理由とそのメリット
土地が決まったら、いよいよ家づくりのスタートです。ご夫婦でさまざまな住宅展示場を巡っている間、maaLさんの旦那さまが「ZEH」の採用について質問をしていたことをきっかけに、maaLさん自身もZEHについて興味を持ったといいます。
「免震ダンパーもそうですが、防災対策として『太陽光発電』や『災害時のエネルギー確保』についても気になっていました。私たちがお願いしたハウスメーカーさんは『ZEH仕様の家づくり』を前面に出しているわけではないんですが、太陽光発電や断熱性能などはすべて標準仕様だったんです」
太陽光発電システムが「初期費用無料」に?!
ZEH住宅とは、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーを導入することで、その家のエネルギー消費量をゼロ(またはマイナス)にする住宅のこと。そのため、多くのZEH住宅には「太陽光発電システム」が採用されています。太陽光発電で生み出した電力は、そのまま自宅で消費するだけでなく、自宅の蓄電池に貯める、余剰分の電力を電力会社に買ってもらう(売電)などの選択肢がありますが、通常は太陽光パネルを設置するために高額な初期費用がかかります。
「わが家の場合は、設置した太陽光発電システムの余剰電力を電力会社に提供することで、太陽光パネルの設置費用が無料になるサービスを選んだんです。初期費用が無料なので『載せられるだけ載せよう!』ということで、普通のおうち2軒分ぐらいのパネルを載せました(笑)」
太陽光発電のおかげで、新しい家での光熱費は大幅に削減できたというmaaLさん。電気代だけで見ると、夏場には2000円未満になったことも!電気料金の高騰が問題になっている今、こんなに金額を抑えられるのは大きなメリットです。
「これまでは『家電のスイッチをこまめに切る』などの節約をしていましたが、今はそんなに気にしなくなりました。むしろ、天気が良い日は『今日はたくさん電気を使った方がいいな!』って自動調理鍋を活用したり(笑)。夏はエアコンも24時間つけたままにして、一日中快適に過ごせています」
寒い季節も結露知らず!一年中快適な家に
ZEHの特徴としてもうひとつ、「断熱性・気密性の高さ」が挙げられます。実際に住んでみて実感したのは、結露がなくなったこと。
「以前住んでいた社宅では、窓から滴った水で床が濡れてしまうぐらい結露がすごくて、毎朝窓拭きをしていたこともありました。今は、そういうことが一切なくなりましたね」
maaLさんの家では、標準仕様で壁の内側に高性能断熱材を使用しているとのこと。ZEHに求められる断熱性能等級は「5」で、この等級を4から5に上げることで約20%の省エネにつながるといわれています。断熱性能は暮らしやすさだけでなく、コストにも反映されているんですね。
あきらめる前に伝えてみて。家づくりにかける「自分たちの思い」
「理想の家を建てたい」という強い思いを持ちながら、ときに挫けそうなときもあったというmaaLさん。
「何年も物件めぐりをしていたんですが、予算が折り合わなかったり、タイミングが合わなかったりで、帰り道に落ち込んだりもしました。建築途中の家を見ながら、『みんな、どうやって家を建ててるんだろう?』って不思議になったり(笑)。でも、時間をかけたことで、『ここだ!』と思える土地と素晴らしいハウスメーカーさんに出会えたので、本当に良かったなといまは思っています」
maaLさんのように物件情報を日々チェックしたり、住宅展示場をめぐったり、気になるハウスメーカーや工務店に問い合わせてみたりすることは、理想の家づくりを実現するための確実なステップといえそうです。「ZEH仕様にするとお金がかかるの?」といった費用面の心配についても、まずは積極的に相談してみるといいかもしれませんね。
家づくりを検討中の人におすすめしたいことは?
念願だったアウトドアリビングを実現されたmaaLさんは、その空間を存分に楽しまれているそうです。植物をたくさん育てたり、屋外用のソファセットを置いてくつろいだり、さらには“ベランダ焼肉”を楽しんだりと、新しいおうちでの暮らしを満喫しています。
最後に、そんな豊かな暮らしを実現したmaaLさんに、家づくりを考えるみなさんに向けてメッセージをいただきました。
「まずは『どんな暮らしがしたいか』『どんな家に住みたいか』を、できるだけ具体的にイメージしてみることをおすすめしたいです。物件を見にいくときには、駅までのアクセスや買い物などの利便性を確認したり、ペットを飼う予定ならペットのお散歩コースを検討してみたり。特に、日当たりの良さや暗くなってからの周辺の雰囲気などは、実際にその時間帯に見ないと気づけないことも多いので、時間を変えて何度か足を運んでみると良いと思います」
未来の住まいについて考える連載「ZEH Life」

「『ZEHの家に住みたい』というより、コストや快適さについて考えた結果、ZEH基準の家になったという感じです」と話してくれたmaaLさん。理想の住まいを、ご夫婦で時間をかけて見つけてつくりあげたというお話が、とても印象的でした。
連載「ZEH Life」では、ユーザーインタビューをはじめ、ZEHに関わるさまざまな記事を更新していく予定です。次回の記事も、ぜひお楽しみに♪