RoomClipユーザーの素敵なキッチンを紹介する「憧れのキッチン」連載。
今回は、古民家をリノベーションした、個性豊かな北欧モダンな暮らしを楽しまれているkiraraさんの、配色で魅せるカフェ風キッチンをご紹介します。
都会の生活を手放し、3年前に家族で田舎に引っ越して来ました。 田舎で築45年の古民家を格安で購入し、リノベーション&DIYしながら暮らしています。 もともとはテキスタイルや雑貨のデザイナーをしていました。 現在はフリーのグラフィックデザイナー。 4ヶ月の女の子のママです。 愛犬のパグたちの為に始めた、犬グッズのweb shopの運営もしています。 毎日Happyで暮らせるような環境作りを日々頑張っています。
見た目に楽しく、心地よい、cafe風キッチン
kiraraさん宅のキッチンは、鮮やかなターコイズブルーと、ポップな赤のスパイスが効いた、個性的な配色が印象的な空間です。まずは、リノベーションに際してこだわった点や、心がけたことについてお聞きしてみましょう。
「築45年の古民家をリノベーションするにあたりコストダウンを図るため、水周りの位置はあえてそのままにしました。 それゆえに、玄関を開けたら正面にキッチンという独特の構造に……。来客があればどうしてもその視界にキッチンが入ってしまいますので、cafeのように見た目にも可愛らしく楽しめるキッチンを目指しました。」
住まいの第一印象となるキッチン
kiraraさんのお宅は玄関とLDKがひとつながりになった個性的な間取りです。玄関を開けると最初に視界に入るキッチンは、kiraraさんの住まいの第一印象を決定づける空間と言っても過言ではありません。そんなキッチンだから、好印象な空間作りへの工夫や配慮も多いのではないでしょうか?それでは、kiraraさんのキッチンの特徴や魅力に迫っていきましょう。
キーワード1 cafe風のコの字型造作キッチン
「リノベーションの際、元の構造の関係でキッチンの幅や大きさに限りがありました。標準サイズのシステムキッチンを配置するにはスペース不足……入れられる小型のシステムキッチンは、狭すぎて実用性に乏しい……さらに、ダイニングテーブルを置けば圧迫感が増し余計に狭さを感じさせてしまう……とにかく問題山積みのリノベーションスタートだったんです。
そうこう頭を悩ませ、コの字型造作キッチンという答えにたどり着きました。コンパクトに収まりながらも、作業スペースは広く確保でき、何よりCafe風に仕上げることができるのが決め手でした。今は、お気に入りの北欧雑貨とカラフルな椅子をアクセントに、自分らしいcafeスタイルを楽しんでいます。
」
キーワード2 北欧テイストを盛り上げる、象徴的なターコイズブルーの壁
「キッチンを作る際、一番こだわったのは鮮やかなターコイズブルーの壁です。
玄関扉を開けると、ホールを含んでひと繋がりとなる我が家のLDK。
中でもキッチンは最初に視界に入る場所であり、LDK……住まい全体の顔とも言えます。
だからこそキッチン側には思い切って、大好きなターコイズブルーのアクセントウォールを採用しました。より強い第一印象を与えるとともに、そこから広がる北欧cafeのような雰囲気を盛り上げ、期待が膨らむようイメージしています。
また、このターコイズブルー、他の北欧カラーや柄と相性抜群なのもお気に入りのポイントなんです。大好きなもの同士が調和し合い、よりその魅力を高めてくれているように感じます。
」
キーワード3 同じ目線で向き合える空間
「cafe風のオープンなキッチンなのだから、『もっとコミュニケーションを大切にしたい』と思いました。キッチンに立つ側と、カウンターに座る側の隔たりを解消できないものか……と。そこで、キッチンの床を15cm低くして作ってもらいました。こうすることで、キッチンに立つ側と、カウンターに座る側の目線の高さが合うようになるんです。目線が合うと、自然と会話が生まれます。目線が合うから、相手が何をしているのかもよく見えます。我が家のキッチンカウンターは、作業スペースであり、ダイニングテーブルであり、家族がくつろぎ好きなことをする場所でもあるんです。床を低くするという工夫だけで、家族のつながりが濃密になったように思います。 」
なるほど、空間と使い手の希望にフィットさせる工夫や、大好きなもの・色の個性を引き出すこだわり、そして家族のつながりを深めるアイデアが重なり合って、魅力的なキッチンが生まれたんですね。それでは、魅力的なキッチンをさらにKiraraさん流に『北欧モダン』にコーディネートするコツについても伺っていきましょう。コストを抑えてリノベーションしたいという方にも耳寄りなアイデアですので、是非参考にしてみてください。
北欧cafeスタイルを作る3つのコツ
その1 キッチンツールはスパイシーな赤で統一
「ターコイズブルーの壁に映える、スパイシーな赤でキッチンツールを統一しています。
北欧デザインに多くみられる鮮やかな配色をベースに取り入れることで、北欧アイテムをコーディネートしやすくしています。私自身が、この配色が好きというのも大きいです。
シンク側の壁はツヤのあるホワイトタイルにして、鮮やかな配色がより際立つようにしています♪大好きなカラーに囲まれているので、忙しい毎日の家事も楽しくなりました♪カラフルでも、大まかに色を限定することで、ゴチャゴチャせずコーディネートすることができますよ。」
その2 飾り棚で見せるcafe風収納
「あえて扉付きの収納は作らず、飾り棚のみにしています。大がかりな収納を省いたので、リノベーションのコストを抑えることもできました。
シンク側の棚はアイアンの棚受けを使用し、冷蔵庫横の棚は、足場板の古材でDIYしたものです。
2か所の棚をあえて不揃いにすることで、cafeっぽいラフな雰囲気になったと思います。
また、飾り棚のみだと収納量も限られている上、見せる収納がメインとなるので、普段から食器や小物は厳選して購入するようになりました。とっておきの北欧食器が並んでいるだけで、気分も上がります。
」
その3 オープンなキッチン下収納で機能性もcafe風に
「キッチン下は、リビング側からも玄関側からも見えないので、すべてオープンでも安心です。なので、コストダウンを考え、あえてキッチン下も収納扉や棚は何も作りませんでした。
代わりに、コスパの良いIKEAの収納器具や小物を使って使いやすく収納しています。引き出しや扉がない分、使う時も片付ける時も最小限の動作で済みますし、必要なものを見つけやすいというメリットもあるんですよ。他所からは見えない部分ですが、こんな機能性もカフェ風です。
ただ、将来的に棚をDIYできるように、土台だけはしっかりとしたものにして貰っていました。
何処を見てもシンプルで生活感のないキッチンにも憧れますが、隠し過ぎては使いづらい……と感じるのも本音。
いちいち隠さなければいけない収納は、大雑把なO型の自分にはストレス。カタチだけでなく、使い勝手も自分好みが一番です。
」
最後にキッチンをもっと素敵にするためのアドバイスをいただきました
「理想のキッチンづくりには、オシャレさと実用性のバランスをとることが大切です。
オシャレなキッチンでも、不便さで使いづらければストレスしか生みません。
また、家族が一緒に過ごせるリビングのような空間にしたい。そう思いませんか?
自分がキッチンに立ったところや、家族と過ごすことをよ〜くシュミレーションしてみてください。
次第に、自分や家族にフィットしたスタイルが見えてくると思います。
」
まとめ: 『自分を知ること』が理想のキッチンを作るはじめの一歩
思い切りのよい鮮やかなターコイズブルーの壁をはじめ、kiraraさんのキッチンは個性で満ち溢れています。北欧ファニチャー、雑貨、食器類、そのどれもが表情豊かで魅力的。でも、決してゴチャついた感じや、色が氾濫しているような印象は与えません。それは、kiraraさんが好きな色やものをきちんと知り、それを輝かせるコーディネートの工夫をしているからです。それだけでなく、ご自身の性格を知り使いやすいベストなカタチの収納も導き出されています。大好きなもので心地よく象られた、使いやすいキッチン……まさに理想形です。
憧れのスタイルにキッチンを作り替えてみたけれど、自分には合わなかった。憧れのスタイルを目指そうとしたけれど、どうもうまくいかない。そんな風に悩んでいるならば、もう一度、自分と向き合ってみてください。きっとkiraraさんのように、自分にフィットした理想のキッチンの姿が見えてくるはずです。
kiraraさんはご紹介した他にもRoomClipに素敵なインテリアを投稿していらっしゃいます。ぜひご覧下さい!