アフリカにはたくさんの部族が暮らしており、それぞれが独自の文化を持っています。その文化の中で伝統的に作られてきたものは、人々の願いや意味が込められた独特のデザインで、1つその場にあるだけで圧倒的な存在感を放ちます。そんなアフリカンハンドメイドの美しさをインテリアに取り入れた実例をご紹介していきます。
アフリカのバスケット
アフリカでは各地に、その土地の天然素材を使って伝統的に作られてきたカゴがあります。使う素材によってその表情はさまざまで、素材そのものの色で作られたものもあれば、染料で染めたりビニールを編み込んだりと、アフリカ独自の色使いを楽しめるものもあります。どのカゴも、1つ1つ手作業で丁寧に作られています。
持ち運びもしやすいブルキナバスケット
freakycatさんが使用しているこちらのカゴはブルキナバスケットやボルガバスケットと呼ばれるもので、エレファントグラスという水草を使って編まれています。ビビッドな色使いがアフリカらしく、流木を入れるだけで様になりますね。取っ手付きで持ち運びしやすく、丸みを帯びた形はざっくりとした収納に最適です。
蓋つきで収納に便利なセネガルバスケット
手前の大きなカゴはアフリカ最西端の国、セネガルで作られているセネガルバスケットです。カラフルな色合いは水草とともに編み込まれているビニールテープによるもの。くっきりとした色使いのMK-arcさんのお家にぴったりです。蓋つきで大きさもあり通気性がよいので、バスタオルなどの収納に便利なのだそうですよ。
サイザル麻で作られたORIKAGO
usuririさんが鉢カバーとして使用しているのは、ORIKAGOというサイザル麻で作られているカゴです。ケニアの農村部に住む女性たちによるオールハンドメイドで、1つ1つ微妙に表情が違い、手仕事のぬくもりが感じられます。カゴのナチュラルな色合いと活き活きとしたグリーンが、とてもよく似合っていますね。
アフリカの布
カンガやキテンゲに代表されるカラフルなプリントものと、泥染めや藍染などの落ち着いた色合いのもの。どちらもアフリカの代表的なファブリックで、現地では生活に欠かせないものです。衣服として身にまとうのはもちろんのこと、敷物にしたり赤ちゃんをくるんだり、さまざまなシーンで活用されています。
鮮やかな色柄のカンガ
はっきりとした色と柄が目を引くこちらの布は、東アフリカの民族布であるカンガというもの。mgyさんは日差しの多い日に、ベランダの日除けとして使用されているそうです。手前のカーテンやベランダの柵、モザイクテーブルとも相性バツグンの鮮やかな色で、見ていると元気をもらえそうですね。
独特なタッチで描かれたセヌフォクロス
cozycornerstoneさんが玄関で使用している布は、西アフリカの先住民・セヌフォ族による手書きの泥染め布です。独特なタッチで描かれた柄は、セヌフォ族に伝わる仮面を用いた祭礼の様子を表しています。手織の布の柔らかさが無垢材の床の表情にマッチして、落ち着いた趣のある空間を作り出しています。
バンバラ族の泥染め布
同じ泥染め布でも、こちらはマリ共和国のバンバラ族によるものです。白い壁に黒地の布で空間が引き締まり、布の幾何学模様が映えますね。アフリカの大地を思わせる床のテラコッタの色や、アフリカンバスケットと組み合わせた統一感のあるディスプレイが素敵です。
アフリカのアート
ビーズでの装飾や絵画など、アフリカには色鮮やかなものが多くあります。一方で、古くから生活のために作られてきた椅子や柱の多くは木製で、落ち着いた静かな雰囲気を漂わせます。デザインの方向性は全く違うものでありながら、どちらもアフリカらしさを強く感じさせるものです。
タンザニア発祥のティンガティンガ
ホロホロ鳥やシマウマが今にも動き出しそうな躍動感で描かれたこの絵は、1960年代末にタンザニアで発祥したティンガティンガというものです。額を自作したというMakoto workplaceさん、なんと動物が逃げ出さないように鉄格子をつけたそう。ユニークで遊び心のある飾り方、参考にしたいです。
独自の文化を表現したンデレベ人形
きょとんとした表情が愛らしいこちらの人形は、南アフリカ共和国に住むンデレベ族の民族人形です。カラフルなビーズや首飾りはンデレベの女性の民族衣装を表したもので、他の民族にはないンデレベ独自の文化なのだそうですよ。バオバブの木と一緒に飾ると、アフリカらしさがよりアップしますね。
力強いフォルムのセヌフォの椅子
こちらは西アフリカ・コートジボワールに住むセヌフォ族の椅子です。1つの木からくりぬいて作られた、ずっしりとした安定感のある形に力強さを感じます。アジアンやエスニックなテイストでまとめられたaiaiさん宅のインテリアに馴染む、存在感のある椅子です。
凛とした空気を漂わせるドゴン族の仮面
たくさんの民芸品が並べられた棚の中央に佇む、マリ共和国・ドゴン族の仮面。アフリカでは主に農耕民族の間で、儀礼や祭りの際に仮面が使われていました。長い時を経てtaka55さんのコレクションに加わったというのも、きっとご縁があったのでしょうね。飾られた様子はどこか誇らしげで、凛とした空気を感じます。
アフリカンスタイルを取り入れたインテリア、いかがでしたでしょうか。存在感が強すぎるからと難しく考えなくても、気に入ったものを自分の好きなように飾ってみるだけで、案外うまく馴染んでくれるのかもしれませんね。遠いアフリカの地で作られた手仕事のものたち、今度街で見かけたら、ぜひ手に取ってみてください。
RoomClipには、インテリア上級者が投稿した「アフリカ」のオシャレでリアルなインテリア実例写真がたくさんあります。ぜひ参考にしてみてくださいね!