RoomClipユーザーの素敵なキッチンを紹介する「憧れのキッチン」連載。
今回は、海外風に洗練されたシンプルモダンなインテリアづくりをされているakihomenycさん宅から、凛と研ぎ澄まされたキッチンをご紹介していきます。細部へのこだわりまで、たっぷりとお伺いしていきましょう。
都内在住、7歳と1歳の男の子ママです。下の子が生まれるタイミングで戸建てに引っ越したいと考え、注文住宅を建てました。幼少期よりインテリアに興味がありましたが、2014年から3年間の米国在住時にNYの建築やインテリアに触れ、さらに興味を深めました。NYのシンプルモダンデザインが家づくりのベースになっています。
どこから見ても男前な空間
akihomenycさん宅のキッチンは、高い部分は爽やかなホワイト、低くなるにつれダークな色味を増していくメリハリのあるスタイリングが特徴です。この配色の効果が開放感や奥行きを深め、空間全体を伸びやかに演出しています。また、生活感を匂わせない凛とした佇まいは、家事をする姿をより美しく魅せてくれそうですね。とことんシンプルにまとめてられているのですが、その中でも色味や質感の組み合わせには個性も光ります。キッチンづくりをする上で目指したテーマやイメージはどのようなものだったのでしょうか?まずはその辺りから教えていただきました。
「家全体のテーマは米国在住時に魅せられた、マンハッタンのブティックホテルが持つ『シンプルモダンで無骨な空間』です。キッチンづくりにおいては、間取り的に家の中心になるからこそ、全体のテーマを壊さないこと大切に考えました。ダイニングからはもちろんのこと、3階のリビングから見ても男前な空間に仕上がっていると思います。」
akihomenycさん宅のLDKは、リビングをロフトのような感覚でワンフロア上げた立体的な構造をしています。そのため、アイランドスタイルのキッチンは、前・横・斜め上と、様々な角度からの視線を受ける場所。でも、コンロ前の天井まである柱がそっと一部の視線を受け流してくれるのも絶妙です。
ここからは、どこから見ても男前になる眺めを生み出すディティールや収納へのこだわりに詳しくフォーカスしていきます。これから家づくりをする方、リノベーションなどで取り除けない構造に四苦八苦されている方にとってのヒントも登場しますよ♪
キーワード1 色味とディティールにこだわったから、横顔も様になる
「男前な空間に仕上げるため、色は極力抑えめにしています。ベースにしたのは、ホワイト×グレー×アイアン。棚部分はウッド調ですが、ほっこりしないように少しグレーがかったものを選びました。また、シンク内側も余計なものを削ぎ落とした直線的なもの、レンジフードも薄型でシャープな印象のものを採用したのもこだわりのひとつです。全体的に直線と曲線のバランスが良い、締まった印象にすることができました。」
キーワード2 生活感をなくしたい!を叶える大容量収納
「家を建てるときに重視したのは、生活感を隠せる収納力です。それは生活の中心であるキッチンでも同じ。スッキリと見せられるように、シンク・コンロ下、背面の吊戸棚、カウンター下収納、パントリーのみならず、ダイニング側に面したカウンターにもかなり収納できるスペースを設けています。来客時もパッと片付けができるところが、とても便利です。」
キーワード3 小物家電選びは、テーマを壊さないことを重視
「食洗機、グリル、オーブンは埋め込みにし、よりスッキリと見えるようにしました。どうしても隠せない小物家電は、テーマを壊さないものを選ぶようにしています。」
キッチンをもっと素敵にするためのアドバイスがあれば教えてください
「実は当初、完全オープンのキッチンを要望していました。ただ構造上、コンロ前の3m超えの柱は取り除けないとのこと。内装を迷ったのですが、似たような間取りのキッチンを求めてインテリア本を読み漁り、SNSを探し、最終的に柱を総タイル貼りにすることに決意しました。結局、総タイルの柱が家の中心となるキッチンを印象付けるのにひと役買ってくれていると思っています。また個人的に目隠しはやはり必要だったな、と。
自分の要望を全て叶えるのは難しいのが家づくりです。今は素人でも簡単に素敵なデザイン事例が手に入るので、できる範囲内で似たレイアウトの家を参考にする、それをデザイナーさんと共有できれば、最終的にイメージに近いものが仕上がるかと思います。」
まとめ: すべての部分にこだわれる
クールに、カッコ良く……漠然とそんなイメージを抱いていても何をどうすればいいかわからないことがあります。それは、あまりにもその答えが多すぎるからではないでしょうか。akihomenycさんには、まずはっきりとした理想がありました。そして全方向から様になるキッチンにするには?とディティールまで突き詰めて、素敵な空間を生み出しているのです。
シンクやレンジフードといった欠かすことのできないもののデザイン、生活感を見せないための収納力の確保、そして家電をノイズにしないこだわり、本当に空間全体に余すところなく神経を研ぎ澄ませていることがお話しから分かります。実現させるまでには、たくさんの時間と労力がかかったはずです。でも、だからこそ得られるかけがえのないとっておき、愛着ひとしおの気分が上がるキッチンです。きっとそれは、毎日を豊かに輝かせてくれるはず。ぜひ、今回教えていただいたアイデアやアドバイスを参考に、そんなキッチンを目指してみてください。
akihomenycさんはご紹介した他にもRoomClipに素敵なインテリアを投稿していらっしゃいます。ぜひご覧下さい!