RoomClipユーザーの素敵なキッチンを紹介する「憧れのキッチン」連載。
今回キッチンづくりのお話をお伺いしたのは、厳選した物の素朴な風合いを味わう、シンプルでナチュラルな暮らしを楽しむn_nさんです。しんと、でもふわりと優しく絵になる空間のつくり方に迫ります。
できるだけシンプルに、でも温かく
n_nさん宅は、木の風合いと白の清潔感の魅力を存分に味わえる空間です。素朴のよさを最大限引き出す暮らしは、写真を眺めているだけでも心が和みます。そんな素敵な暮らしを見守るキッチンはというと、驚くほどシンプルでした。木の風合いと白の清潔感が、こちらにもそっくりそのまま延長しています。周りのインテリアと同じトーンでまとめるのはなかなか難しい場所だと思うのですが、どのようなことを意識されたのですか?まずはそのあたりのお話と工夫から教えていただきました。
「テーマは『できるだけシンプルに』です。夫が物があまり好きではなく、実際キッチンも広いわけではないので、ストックなども必要最低限に抑えるようにしてます。でも、無機質なのは寂しいので、温かみのあるキッチンになるよう、ナチュラルな物を選ぶようにしています。」
丸見えにならないペニンシュラ
なるほど、ご家族の好みや使い勝手を考えると無駄を省いたシンプルスタイルが一番しっくりきたんですね。その中でナチュラルを楽しみ、雰囲気をコントロールするのがn_nさん流のポイントではないでしょうか。そして間取り図を拝見すると、キッチンは回遊できるペニンシュラであることも分かります。ところが写真で拝見すると、完全に丸見えというわけでもないんです。開放的だけれど、ほどよく見せない……この絶妙バランスはどのようにして実現されているのでしょうか。ここからはその秘密を含め、さらに詳しくn_nさんのキッチンづくりのこだわりと工夫を紐解きます。
キーワード1 物を置かず、手元は隠す
「できるだけ物は置かず、でも温かみのあるキッチンになるように心がけてます。キッチンはどうしても生活感が出てしまう場所なので、腰壁をあえて高くして手元が隠れるようにしました。キッチンがごちゃついても、リビング、ダイニングから見える景色はスッキリ見えるので気に入っています。」
キーワード2 ぬくもりを加える造作カップボード
「カップボードは既製品と迷いましたが、最終的に造作してもらいました。引き出し式と比べると、使い勝手は少し劣るかもしれませんが、雰囲気は抜群です。こちらのおかげで、シンプルなキッチンに木のぬくもりが加わっています。」
キーワード3 スッキリ掃除しやすいワークトップ
「とにかく掃除を最小限にしたい!という思いから、キッチンツールも仕舞うようにしてます。そして、ワークトップにも何も置かないように心がけています。」
キッチンをもっと素敵にするためのアドバイスがあれば教えてください
「アドバイスできるような立場ではありませんが……毎日使うキッチンなので使い勝手ももちろん大事なんですけど、自分の好きを大事にするのもいいのかなと思います。例えば我が家は、家を建ててもらった地元工務店ならでは『木のぬくもりを感じるお家』が夫婦共々好きでした。だから、カップボードを造作してもらったのは本当によかったなと思っています。おかげでキッチンの居心地もうんとよくなりました。」
まとめ: ぬくもりのあるノイズレス
シンプルにナチュラルに、そんなキッチンのテーマを回収する造作のカップボードは、木の風合いこそ表情豊かですがノイズレスなつくりです。開放的だけれどほどよく見せない佇まいの秘訣は、高めの腰壁にありました。そして、ほんの少し表に顔を出す家電たち……どれも白か木の要素を擁しています。n_nさん宅のキッチンはこのようにとことんテーマにまっすぐ。そんな風に仕上げられた素敵なキッチンだから、生活感の出やすい場所の生活感のひそめ方、毎日使う・毎日見える眺めのつくり方に、使いやすさといった、誰もが『知りたい!』と感じる工夫がまるっと詰まっています。
今回教えていただいたアイデアやアドバイスがあれば、絵になるキッチンは雲の上の存在と諦めなくてもよくなるのではないでしょうか。ぜひ、参考にしてみてください。
n_nさんはご紹介した他にもRoomClipに素敵なインテリアを投稿していらっしゃいます。ぜひご覧下さい!