続き。
ダフィ 「わたしども猫族にも現代に生まれる新たな命がありますが、同時に生まれ変わる事なくその時代で終える命もあります。
わたくしは遥か古代エジプトの時代より人間というご主人様に仕えて参りましたわ。
わたくしの記憶も所々薄れつつありますが、
ネブアメン様にお仕えしたのが一番古い記憶です。
わたくしども猫族が時折、空(くう)を見つめてじっと動かない時は大概忘れていた生まれ変わる前の過去をふいに思い出している時ですわ」
東雲 「はい、存じております。
見廻りに伺った折、私の訪問に気付かないマルシェ様は、だいぶ経ってから「やぁ!東雲。鯵の開きなんぞにありついたのは北斎以来だぜ。つい思い出しちまったよ。
北斎は水が上手く掛けないと言って癇癪を起こして夕飯の鯵の開きを庭に投げつけたんだよ。お陰で俺がありつけたんだけどよ」と。
ダフィ 「ふふ。マルシェ殿も相変わらずひょうきんね」
東雲 「はい。マルシェ様は何処へ行かれても上手く生きて行かれる方です。私もそこは安心しております」
to be continued ...
マルシェ様もついぞご主人に仕えることを拒否されてひとり猫として生きておいでです」
続き。
ダフィ 「わたしども猫族にも現代に生まれる新たな命がありますが、同時に生まれ変わる事なくその時代で終える命もあります。
わたくしは遥か古代エジプトの時代より人間というご主人様に仕えて参りましたわ。
わたくしの記憶も所々薄れつつありますが、
ネブアメン様にお仕えしたのが一番古い記憶です。
わたくしども猫族が時折、空(くう)を見つめてじっと動かない時は大概忘れていた生まれ変わる前の過去をふいに思い出している時ですわ」
東雲 「はい、存じております。
見廻りに伺った折、私の訪問に気付かないマルシェ様は、だいぶ経ってから「やぁ!東雲。鯵の開きなんぞにありついたのは北斎以来だぜ。つい思い出しちまったよ。
北斎は水が上手く掛けないと言って癇癪を起こして夕飯の鯵の開きを庭に投げつけたんだよ。お陰で俺がありつけたんだけどよ」と。
ダフィ 「ふふ。マルシェ殿も相変わらずひょうきんね」
東雲 「はい。マルシェ様は何処へ行かれても上手く生きて行かれる方です。私もそこは安心しております」
to be continued ...
マルシェ様もついぞご主人に仕えることを拒否されてひとり猫として生きておいでです」