「今日も山中さんのところに行ってきたの?ご飯先食べちゃったわよ。あの子(朔太郎)が“ドライフードは時間が経つと風味が無くなるのです”っていうから。」テストの山がハズレたときの、少しバツが悪そうな学級委員長みたいな顔で、彼女(猫)は言った。彼(猫)は、次のご飯を既に待つ体制でフードストックの前でちょこんと座っている。「ああ、大丈夫だよ。僕はおにぎりを食べたから。」彼女(猫)は、ならいいわ、ふんっと鼻を鳴らし、ファブリックソファの上で眠り始めた。「お刺身とマグロが食べたいです!」正確には“マグロのお刺身”だが、彼(猫)は言ってみたかっただけだろう。僕は明け方の白んできた空と同じくらいに少し微笑んで「タイムパトロール ぼん」の続きを読み始めた。
「今日も山中さんのところに行ってきたの?ご飯先食べちゃったわよ。あの子(朔太郎)が“ドライフードは時間が経つと風味が無くなるのです”っていうから。」テストの山がハズレたときの、少しバツが悪そうな学級委員長みたいな顔で、彼女(猫)は言った。彼(猫)は、次のご飯を既に待つ体制でフードストックの前でちょこんと座っている。「ああ、大丈夫だよ。僕はおにぎりを食べたから。」彼女(猫)は、ならいいわ、ふんっと鼻を鳴らし、ファブリックソファの上で眠り始めた。「お刺身とマグロが食べたいです!」正確には“マグロのお刺身”だが、彼(猫)は言ってみたかっただけだろう。僕は明け方の白んできた空と同じくらいに少し微笑んで「タイムパトロール ぼん」の続きを読み始めた。