RoomClipユーザーの素敵なお宅をお部屋ごとに紹介し、まるで実際に訪問した気になってしまおうという「お宅訪問」連載。
今回は、青い海、爽やかな風、流木のようなナチュラルなビンテージ感……開放感あふれるdorazenさんのお宅にお邪魔いたします。
2015年ごろからじわじわと人気を高めているのが、アメリカ西海岸の暮らしをイメージした"カリフォルニアスタイル"。RoomClipでカリフォルニアスタイルと言ったらdorazenさん宅を思い浮かべる方も多くいらっしゃるかと思います。カリフォルニアスタイルのつくり方についてもたくさん伺っているので、お楽しみに!
今回教えてくれたユーザーさん♪
dorazenさん邸の間取り図
2階建て3LDKのdorazenさんのお宅。贅沢に1階全体を使ったLDKと、それぞれの景色を楽しめる1、2階のテラスが印象的な間取りです。
それではご案内いただきましょう♪
リゾート気分を日常にするカリフォルニアスタイル
こちらはdorazenさんのご自宅玄関です。このスペースからすでにこだわりが見え隠れしますね。南国のリゾート感溢れる、真っ白な玄関扉の向こうにはどんな空間が広がっているのでしょう。ワクワクしますね♪
玄関を開けると、リッチな吹き抜けと、海を思わせる大き目のアートが迎えてくれました。まるで、リゾートホテルのスイートルームに入ったような気分です♪玄関からすぐにLDKへと繋がっていく動線が、そんな気分をさらに高めてくれます。
潮風を感じるリビング
ナチュラルな木と鉄と革、白と青と茶、カリフォルニアスタイルの王道を徹底的に実現したリビングは、海岸沿いのcafeのような空間。爽やかな潮風が漂ってきそうです。
アクセントに配置された南国の植物たちが、カリフォルニアムードをさらに高めていますね。暮らしのメイン空間、リビングならではのこだわりについて詳しくお伺いしてみましょう。
「カリフォルニアスタイルといえば海や空を連想する"青"のイメージが強いかもしれません。でも、自分の中でカリフォルニアスタイルを生み出すキーワードは、"ゆったりとした空気感"と"開放感"なんです。そのため、家族が集まる団欒の場、リビングは開放感をベースに組み立てました。
まず、1階はリビングだけにすることで、可能な限りの広さを確保。さらに吹き抜けも最大限に取りました。吹き抜けの正面を全面ガラス張りにする事で、どの角度からも開放感を感じられる設計にしてもらっています。ここからのぞく美しい青空も我が家のインテリアの一部です。
ゆったりとしたカリフォルニアの空気感は、白いペンキでエイジング塗装したRonHerman風の板壁をベースに採用することで作り出しています。まだ2年目のマイホームですが、経年変化が見られアジが出てきています。これからの変化も楽しみです。
そして、青いアクセントウォール、リビング階段を黒いアイアン製のものにするなど、ディティールで空間の引き締めを図っています。フェニックスやモンステラ、コウモリラン、ドライフラワーやクラフト雑貨をディスプレイしながら心地よく自分らしいカリフォルニアスタイルを楽しんでいます。」
1階部分を丸ごと家族団欒の場とすることで、住まい全体の開放感の土台になっているのですね。家の中にいながら、青空を楽しめる暮らし……憧れてしまいます。
経年変化していく白い板壁はカリフォルニアテイストのベースと言うだけでなく、家族と共に成長し、寄り添う住まいの象徴のようです。海を感じるアートや南国の植物たちも、開放感あふれる空間の中で生き生きとより美しく見えます。
キッチン一体型の機能美ダイニング
キッチンと一体化したダイニングは、空間を有効活用できる機能美設計。この在り方の魅力を教えてください。また、設計時にはわからなかった発見があれば、是非お伺いしたいと思います。
「1番のお気に入りは、造作で作ってもらった1枚板のカウンターテーブルです。これのお陰で、ダイニングとキッチンの一体化が実現し、料理中も食べている家族と近い距離でコミュニケーションがとれます。また、料理を運ぶ手間も、片付けの手間もかなり省けるのは嬉しいポイントですね。
ちなみに、テーブルとキッチンの高さを合わせる為、キッチンの床は10センチ程低くしてもらっています。
また、我が家はよく友人を招いてパーティーをするので、テーブルの幅を6~8人使用に広く取り、カウンターを加えれば10人以上で使えるように、設計段階で注文しました。」
なるほど、設計時点からライフスタイルにフィットさせるための工夫は始まっているんですね。使いやすさが行き届いているからこそ、ここにもやはり"ゆったりとした"余裕ある空気感が漂っています。
配色で魅せるcafeキッチン
キッチンは、青と茶の配色が効いた、cafe風の空間。生活感もディスプレイに活かされていて、dorazenさんのセンスの良さがにじみ出ています。キッチンにおけるカリフォルニアテイスト作りのポイントはどんな点ですか?
「一番のポイントは、本物のレンガを使った裏面の壁とステンレス板のカウンターですね。この2つは、雑誌で見て憧れていた、実際のカリフォルニア住宅のキッチンを参考にしているんです。
また、IH横の壁1面を青いタイル張りにしてポイントカラーにしています。落ち着いたトーンの青なので、悪目立ちもせず、タイルなのでお手入れも簡単でお気に入りです。
細かい部分では、ウイスキーをサーバーに入れて保存したり、ファイヤーキングのマグカップにサボテンを入れたりして、カリフォルニアの空気感を演出しています。見せる収納にしている食器たちも、アメリカのBauerPotteryやRonHermanで揃えて雰囲気づくりに役立てていますよ。」
実際のカリフォルニア住宅にインスパイアされているから、インテリアの一部のようなキッチンが完成しているんですね。配色だけでなく、レンガ、ステンレス、タイル……それぞれの質感の調和も素晴らしいです。
特に、質感と配色の調和が際立っているのがこちらの、ほんのりビターなディスプレイ。シックなトーンのレンガと相まって、洗練された大人のcafe空間の完成度を高めています。
青に魅せられるパウダールーム
次は、2階へ続く階段横にあるプライベートなパウダールームを覗かせていただきました。そこは、青に魅せられる空間。絶妙なトーンの青が生み出す心地よい清潔感は、おもてなしの行き届いたリゾートホテルのよう。また、トイレも同じように青い空間ですが、こちらは心を鎮める落ち着いた青。空間ごとの青のバランスはどのように決められているのですか?
「例えば、パウダールームは朝起きた時に顔を洗う場所なので"シャキッ"と目が覚めるような鮮やかで、尚且つ大人っぽく感じる青にしようと思ったんです。色々な青の中から、随分悩んでこのターコイズブルーを選びました。マリンランプの暖かい色とも相性が良くお気に入りです。
トイレは落ち着く場所にしたかったのと、家の中が明るい部屋ばかりだったので1部屋ぐらい暗めの部屋を作りたいな……と思ったんです。なので、思い切って全面ネイビーに!リビングと同じエイジング塗装の板壁を腰板にし、海っぽさもプラスしました。」
その空間を使う時の気分や、その空間の目的にも考慮されているのですね。暮らしをより快適にしたいと、家族を思うdorazenさんの優しさが住まいづくりにも根ざしています。
安らぐミニマルな寝室
階段を登ると2階は、開放感をそのままに大人と子供、それぞれの空間に仕切られています。大人の空間、寝室はナチュラルなウッドパネルのアクセントウォールが印象的なミニマルなお部屋。自然体でありながらも魅せる寝室からは、dorazenさんのセンスが垣間見えます。寝室というリラックス空間だからこそ、こだわった点などはありますか?また春夏秋冬、一年を通してカリフォルニアスタイルを貫くために心がけていることはありますか?
「寝室がウチの中で1番シンプルな部屋かもしれません。落ちつける空間にしたいという思いから、壁の色は深みのあるネイビーと迷ったんです。ただ、全面ネイビーにしたら重暗くなる?という懸念と、寝る時は暗めの落ち着く空間が良くても、朝日を浴びる時は少しでも明るさを感じたい……と考え、ここはくすんだ感じのグレーにしました。でもやっぱり、部屋のどこかに青がないと落ち着きません(笑)そこで、リネン類には思い切りよく青を取り入れています。
我が家は雪の降る地方にあります。そんなカリフォルニアとは真逆の冬でも、カリフォルニアの空気感を損なわず、快適に生活を楽しむ工夫をしています。
例えば、秋冬用のラグや布団の色や柄には、カリフォルニアの雰囲気を投影できるものを選びます。ただ、秋冬様に混ざって海感のある雑貨や鮮やかな青があると、どうしても季節感がチグハグに……。部屋全体もゴチャゴチャとまとまりがなくなるので、季節感のある小物に入れ替えたり、トーンを落としたりと四季を感じられるカリフォルニアスタイルを心がけています。」
確かに、カリフォルニアスタイルは素敵ですが、日本ならではの四季を暮らしの中で楽しむことも大切ですよね。風土と独自のスタイルを丁寧に楽しまれる姿勢は、とても参考になります。
海沿いcafeな2Fウッドテラス
最後は2Fのウッドテラスです。海沿いのオシャレなカフェに迷い込んでしまったかのような錯覚におちいる、そんなカリフォルニアスタイルの真骨頂ともいうべき空間が広がっていました。カラフルなアクセントと、トーンの違いでコーディネートされた青、大きな白いパラソル……波の音が聞こえてきそうです。dorazenさんの作る空間はいずれも色使いのたくみが印象的です。カリフォルニアスタイルを作る際に最も大事にしていることを教えてください。
「ズバリ『リアル感』です。
このスタイルは色を使い過ぎたり、雑貨等をたくさん飾り過ぎるなど『やり過ぎ』で稚拙な雰囲気にもなってしまうインテリアだと思っています。やり過ぎずに、スタイルを完成させるために雑誌やネットで、本場の住宅やインテリアを見て勉強しています。実際のカリフォルニア住宅に飾ってあるクラフト物の雑貨やアートを集めたり、色彩バランスやセンスを参考に飾るものを並べて見たり……良いと感じるものをどんどん吸収させてもらっています。
色をたくさん使っても、きちんとまとまりがある、大人っぽい雰囲氣のインテリアが目標。理想は実際のカリフォルニア住宅のように、生活感までもがカッコいいインテリアです。」
本場からアイデアを吸収する、飽くなき向上心が魅力あふれるdorazenさんスタイルの基礎なんですね。これからも、経年変化や季節の移ろいなども含め、dorazenさん流のカリフォルニアスタイルをたくさん見せていただきたいと思います。
青い空の下、青い海と潮風を感じるインテリアに囲まれたくつろぎの住まい。色や素材をうまく組合わせることで、日本にいながらにして海外風の暮らしを楽しむことができます。海がないなら、家の中で海を演出すればいい。潮風がないなら、潮風を感じさせる演出をすればいい。そんなdorazenさんの心意気ある住まいづくり、是非参考にしてみてください。
dorazenさんとっておきの「カリフォルニアスタイル」なもの3つ
家の中で見つけられる「あまり他のユーザーさんがまだ気づいていないかもしれない、西海岸なスタイルな場所やモノ」をお伺いしました。
とっておきのカリフォルニアスタイルモノ①
「サンフランシスコの「THE WILDERNESS WORKSHOP」のフェザーステンドグラス」
とっておきのカリフォルニアスタイルモノ②
「APOLISのカリフォルニアロゴのMARKETBAGに詰めたドライフラワーアート」
とっておきのカリフォルニアスタイルモノ③
「写真手前の本場のカリフォルニア住宅の画像でも見かけるメキシコのアカプルコチェア」
dorazenさんへの9の質問
インテリアのテーマを教えてください
カリフォルニアスタイル。
家の中で一番大切なものを教えてください
ハワイのヴィンテージ物のサーフボード型のセンターテーブル
今朝の朝ご飯は何でしたか?
朝はコーヒーしか飲みません(笑)
おうち時間によく聞く音楽は?
donavon frankenreiter
Jack Johnson
Bedouin Soundclash
Red Hot Chili Peppers
最近、はじめた新しいことは?
元々妻がしていた朝ヨガをリビングで家族並んでしています。
最近買ってよかったものは何ですか?
妻からずっと探していた私が生まれた年のROLEX GMTマスター 16750のアンティーク時計を誕生日プレゼントに貰ったのでそれをしまうPUEBCOのディスプレイBOXを購入しました。
好きなブランドを教えてください。インテリアとインテリア以外でそれぞれ教えてください
インテリアではブランドというよりヴィンテージ物やアメリカ物の雰囲気に惹かれます。それも含めあえて言えばイームズやアレキサンダー・ジラード、Herman MillerやHeath Ceramics、BauerPotteryや最近身近なもので言えばPUEBCOの物も好きです。
インテリア外で言えばファッションですが、西海岸を感じられるRonHermanやLevi's、東海岸のSUPREMEやSATURDAYSSURFNYC、日本のブランドですとEngineered GarmentsやRemi relief等、アメリカ感やヴィンテージ感を感じる物が好きです。
dorazenさんにとってインテリアとは?
実生活の中の楽しみであるファッション・食事・車等とリンクする人生を楽しくする為の遊び。拘り。趣味です。
RoomClipで「この人はす、すごい…」と思うのはどなたですか?
alohaさん。
有名過ぎる方なんで皆さんご存知だと思いますが(笑)女性ならではの目線で選ばれたかわいい家具や雑貨、壁の色などをゴチャゴチャ感やチープ感がを全く感じさせずに大人っぽく空間全体を統一されているインテリアセンスは本当に尊敬しています。
RoomClip をはじめて変わったことは何ですか?
写真で確認したりコメントを頂いたりして再確認したのですが、自分のワガママな拘り感満載の家をいつも綺麗にしてくれている妻に感謝するようになりました(笑)
イメージから作り上げる、リアルなスタイル
『ゆったりとした空気感』『開放感』そして『リアル感』。dorazenさんがインテリアコーディネートされる際、イメージから作り上げていくことを大切にされています。イメージがあって、形が付き、形ができて色が加わる。ひとつひとつの段階を、丁寧に積み上げるdorazenさんの住まいづくりは、だからこそ魅力的で、ブレがありません。
カリフォルニアスタイルだけでなく、憧れのインテリアを実現したいとお考え中の方は、是非、dorazenさんの飽くなき探究心を参考にしてみてください。きっと、理想を手に入れる自分だけの答えが見えてくるはずです。
dorazenさんはご紹介した他にもRoomClipに素敵なインテリアを投稿していらっしゃいます。ぜひご覧下さい!