茶室とは、約600年前に始まったとされる茶道で、おもてなしをする為に主人がお客にお茶を入れる空間です。広さは4畳半を基本とします。室内には床の間があり、茶室にいくまでは露地というお庭を通り、室内のあつらえや外の植物から季節感を味わうことができます。非日常の時間を楽しめる空間とも言えます。
茶室とは
4畳ほどの狭い空間がなきゃ茶室にならないと思うのはもったいない!テーブルと椅子で行うお点前もあるので、お茶をたてようと思う空間が茶室になってしまいます。おもてなしの空間には、季節感を出す事も欠かせないひとつ。まずはあなた流にスタートしてみると案外はまってしまうかもですよ。
御抹茶と茶せんがあれば即座に茶室に変身
茶室でお茶を
茶道は元々は禅の僧侶により、男性が行う世界でした。お茶を飲む空間だけでなく、侘びや寂び、季節感を大切にします。主人は狭い空間でのおもてなしをそれとなく表し、客はそれを見極める知識やセンスが両者に必要でした。
お道具を並べたらもう茶室です
火鉢を使って、水差しなどのお道具を並べてしまったら、もうお点前ができるので茶室になっていまいます。本来の茶室は、炉と言う畳下に仕切られた茶釜を置く空間が設けられていますが、このように火鉢などで代用するアイディアも素敵ですね。
こだわりとバランス美の茶室です
随所にこだわりが見られるお茶室です。全体的な色味が時を経て優しいトーンです。雪見障子で畳に座った時に、お庭が良く見えるようになっています。このお部屋に入るだけで、落ち着く気持ちが伝わってきますね。
正座の必要がありません
椅子に座って行うお点前を立礼(りゅうれい)といいます。その時お客様も椅子に座って頂くので、正座が苦手な方でもお茶を頂きやすいですね。こちらのようにご自宅を即座に茶室風にも見立てるのもセンスの見せどころです。
床の間の設え
床の間は茶室で一番大切な空間と言われます。まずもてなす方は、掛け軸をかけ、それに合わせてお道具やお菓子などを決めていくほど主となる空間です。他に植物を活け飾ります。こういった事から床の間を見るとこめられた気持ちがが伺えます。
床の間で季節感を表現します
お正月や初釜の時に床の間へ飾る、結び柳です。お茶室に入るとまず、床の間を伺って飾っている物を拝見します。もてなす方は床の間以外でもお菓子、茶道具等で季節感を表し、お客もそれを味わうという知識ありきの大人の楽しみ方を学べる空間です。
床の間の飾りはお茶会のテーマを表します
本来は床の間に禅語がかかれた掛け軸、季節の花を飾るそうです。気持ちの赴くままに飾りつけても床の間だと絵になりますね。日本人としてのDNAに刻まれているのかもしれませんね。
現代と伝統のコラボの床の間です
未年の初釜と言ってもいいかもしれませんね。高さのある花などを床の間に飾る時は写真のように、窓の反対側に置くそうです。左手の障子窓の方へ置くと、掛け軸に影が映ってしまうからです。細部へのこだわりが茶室では重要になります。
一期一会を心にとめて見ます
茶道に由来する言葉が、一期一会です。その一瞬が二度とない、このお道具には二度と巡り合えないと思って茶室に入ります。掛け軸にこめられた思いやお花で季節感を楽しみます。
お庭との繋がり
茶室に行くまでのお庭を露地と言います。茶室へ向かうまでの精神的準備の場とも考えられ、お茶室に入る前は、つくばいで手と口を清めます。自然の中でお茶を通して、悟りをひらくための場のひとつという考え方でつくられています。
茶室に入る前の準備をする場です
木々や飛び石で、山里を表現しているのが茶庭の露地です。狭いようで広い世界観があるのが見て取れます。まさに侘び寂びの世界ですね。
自然との一体感が重要です
茶道では街中にあっても茶庭で山の中にあるかの雰囲気を作るのが良いとされてきました。現代版の茶庭として、こちらの写真のように壁の色がとても目をひき、飾りの忍者を粋に見せる方法、素敵ですね。
現代の住環境では皆が茶室を持つことは難しいですが、茶室でのおもてなしの心は誰でも持てます。そういった精神を受け継いで、そして時々は茶室でお茶を頂きながら伝統を繋いでいきたいですね。
RoomClipには、インテリア上級者の「茶室」のオシャレなインテリア実例写真がたくさんあります。ぜひ参考にしてみてくださいね!